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参考資料3:糖尿病の医療体制構築に係る指針(P40~抜粋+別表4) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29231.html
出典情報 腎疾患対策及び糖尿病対策の推進に関する検討会(第2回 11/18)《厚生労働省》
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1型糖尿病の場合は、直ちにインスリン治療を行うことが多い。
一方で、2型糖尿病の場合は、2~3ヶ月の食事療法、運動療法を行った上で、
目標の血糖コントロールが達成できない場合に、経口血糖降下薬又はインスリン製
剤を用いた薬物療法を開始する。
薬物療法開始後でも、体重の減少や生活習慣の改善により、経口血糖降下薬やイ
ンスリン製剤の服薬を減量又は中止できることがあるため、医師、管理栄養士、薬
剤師、保健師、看護師等の専門職種が連携して、食生活、運動習慣等に関する指導
を継続する。
慢性合併症は、血糖コントロール、高血圧の治療など内科的治療を行うことによ
って、その発症を予防するとともに、発症後であっても病期の進展を阻止または遅
らせることが可能である。慢性合併症の予防の観点から、治療の中断者を減らすよ
う、継続的な治療の必要性を指導する必要がある。
血糖コントロールの指標として、患者の過去1~2ヶ月の平均血糖値を反映する
指標である HbA1c が用いられる。血糖コントロールの目標は、年齢、罹病期間、合
併症の状態、サポート体制等を考慮して、個別に設定することが望ましい。
また、糖尿病患者には、シックデイ(発熱、下痢、嘔吐をきたし、または食欲不
振のために食事ができないとき)の対応や、低血糖時の対応について事前に十分な
指導を行う。
(4) 合併症の治療
① 急性合併症
ケトアシドーシスや高血糖高浸透圧昏睡といった糖尿病昏睡等の急性合併症を
発症した場合には、輸液、インスリン投与等の治療を実施する。
② 慢性合併症
内科、眼科等の診療科が連携し、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害
等の慢性合併症の早期発見に努める必要がある。慢性合併症の治療を行うに当た
っては、眼科等の専門医を有する医療機関や人工透析の実施可能な医療機関等が
連携する必要がある。
ア 糖尿病網膜症の治療は、増殖前網膜症又は早期の増殖網膜症に進行した時点
で、失明予防の観点から光凝固療法を実施する。硝子体出血及び網膜剥離は手
術療法を実施する。
イ 糖尿病腎症の治療は、血糖及び血圧のコントロールが主体であり、そのため
に食事療法や薬物療法を実施し、腎不全に至った場合は透析療法を実施する。
ウ 糖尿病神経障害の治療は、血糖コントロールや生活習慣の改善が主体であり、
薬物療法を実施することもある。
(脳卒中及び心筋梗塞等の心血管疾患については、それぞれの医療体制構築に
係る指針を参照)
第2 医療体制の構築に必要な事項
1 目指すべき方向
前記「第1 糖尿病の現状」を踏まえ、個々の医療機能、それを満たす医療機関、
さらにそれら医療機関相互の連携により、保健及び医療サービスが連携して実施され
る体制を構築する。
(1) 糖尿病の治療及び合併症予防が可能な体制
① 糖尿病の診断及び生活習慣等の指導の実施
② 良好な血糖コントロールを目指した治療の実施
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