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サル痘に関する情報提供及び協力依頼について (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/monkeypox_00001.html
出典情報 サル痘に関する情報提供及び協力依頼について(7/19付 事務連絡)《厚生労働省》
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別紙1 病原体検査のために必要な検体採取、保存方法について
サル痘の実験室診断(病原学的検査)には水疱、膿疱、痂皮等の皮膚病変(発痘部位)
が最も適する。皮膚病変は病期(潜伏期及び前駆期 → 丘疹期及び紅斑期 → 水疱期 →
膿疱期 → 痂皮期 → 回復期)により性状が変化していき、水・膿疱の皮(上蓋)
、水・
膿疱内容物、水・膿疱内部のスワブ、痂皮が検査に適している。咽頭スワブも用いられ
ることがあるが、検出感度は皮膚病変に劣ると考えられており、検査陰性の結果の解釈
には注意が必要である。また、血液からもウイルスが検出される可能性があるがウイル
ス血症は初期に一時的に現れるのみであり、一般的に診断目的の検査には不向きと考え
られている。また、ウイルス検査以外の診療目的で皮膚病変の生検が実施された場合、
ホルマリン固定パラフィン包埋検体を用いた検査も可能である。その場合の検査につい
ては、国立感染症研究所感染病理部に問い合わせること。実験室診断のための具体的な
採材の材料や方法、その保存方法については表 1 と図 1 を参照のこと。
表1. 検査に使用する検体
優先
順位

分類

検体種

採取方法

保管方法

生理食塩水(もしくは
PBS)を 0.1~0.2ml 入れた
注射針(26G)付きの1ml
の注射器を疱膜から挿入し
て、2~3 回ポンピングし
て内容液を採取。

滅菌スクリューキャップチ
ューブ(2ml 以下)等に内
容液を入れて密栓。冷蔵保
管。

病変内部のウイルスをスワ
ブに吸着させるために病変
内部を強く擦り、内容液・
浸出液をスワブに吸着させ
る。

スワブをウイルス輸送用培
地(Viral Transport
Medium, VTM)に浸して密
封。冷蔵保管。
スワブを溶液に浸さず密封
しドライスワブのまま冷蔵
保管でも良い。

ピンセットを用いて痂皮を
採取

滅菌プラスチックチューブ
に入れ密栓。冷蔵保管。

ピンセットと先の丸い鋏を
用いて水疱・膿疱の上蓋を
剥がして採取

滅菌プラスチックチューブ
に入れ密栓。冷蔵保管。

皮膚生検検体

ウイルス検査以外の診断目
的で皮膚病変の病理組織検
査が実施された場合は、当
該検体を病原体検査に使用
することが可能

常法に則り、ホルマリン固
定パラフィン包埋し、常温
保管。

咽頭スワブ*

常法に則り採取

スワブを VTM に浸して密
封。冷蔵保管。

水疱液・膿疱液

皮膚病変





・ 2箇所以上の皮膚
病変から採取。
・ 同じ種類の検体は 1
つのチューブに混
合しても構わない
が、異なる種類の
検体を混合しな
い。
・ 適切な検体採取が
実施されたかどう
かの判断のため、
検体採取前の病変
部の肉眼写真と検
体採取時の手技の
詳細について検体
送付時に添付する
ことが望ましい。

病変部スワブ
(水疱・膿疱内部)

痂皮

水疱蓋・膿疱上蓋
(可能であれば採取)

非皮膚病変
・ 皮膚病変に加えて
採取を検討しても

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