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参考資料4 職域におけるがん検診に関するマニュアル(平成30年3月) (41 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26797.html
出典情報 がん検診のあり方に関する検討会(第36回 7/15)《厚生労働省》
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☐ (モニタ読影を行っている場合)読影用モニタなどの機器に関しては、日本肺癌学会が定めた基準等に
従う 注 2。
■喀痰細胞診
解説:検査を外注している場合は、外注先施設の状況を確認すること。
☐ 細胞診の業務を委託する場合は、その委託機関(施設名)を明らかにする。
☐ 採取した喀痰は、2 枚以上のスライドに塗沫し、湿固定の上、パパニコロウ染色を行う。
☐ 固定標本の顕微鏡検査は、公益社団法人日本臨床細胞学会の認定を受けた細胞診専門医と細胞検査士が
連携して行う 注 3。
☐ 同一検体から作成された 2 枚以上のスライドは、2 名以上の技師によりスクリーニングする。
☐ がん発見例は、過去の細胞所見の見直しを行う ※。
※ がん発見例については必ず見直すこと。またがん発見例が無い場合でも、少なくとも見直す体制を
有すること。
■記録・標本の保存
☐ 標本、胸部エックス線画像は少なくとも 5 年間は保存する。
☐ 質問(問診)記録・検診結果(エックス線検査結果、喀痰細胞診検査結果)は少なくとも 5 年間は保存
する。
■受診者への説明
解説:
① 下記の 7 項目を記載した資料を、受診者全員に個別に配布する(ポスターや問診票など持ち帰れない
資料や、口頭説明のみは不可とする)

② 資料は基本的に受診時に配布する ※。
※ 市区町村等が受診勧奨時に資料を配布する場合もある。その場合は資料内容をあらかじめ確認し、
下記の 7 項目が含まれている場合は、検診機関からの配布を省いてもよい。
☐ 要精密検査となった場合には、必ず精密検査を受ける必要があること(喀痰細胞診で要精密検査となっ
た場合は、喀痰細胞診の再検は不適切であることなど)を明確に説明する。
☐ 精密検査の方法について説明する(精密検査は CT 検査や気管支鏡検査により行うこと、及びこれらの
検査の概要など)

☐ 精密検査結果は市区町村等へ報告すること、また他の医療機関に精密検査を依頼した場合は、検診機関
がその結果を共有することを説明する ※。
※ 精密検査結果は、個人の同意がなくても、市区町村や検診機関に対して提供できる(個人情報保護
法の例外事項として認められている)

☐ 検診の有効性(胸部エックス線検査及び喫煙者への喀痰細胞診による肺がん検診は、死亡率減少効果が
あること)に加えて、がん検診で必ずがんを見つけられるわけではないこと(偽陰性)、がんがなくても
がん検診の結果が「陽性」となる場合もあること(偽陽性)など、がん検診の欠点について説明する。
☐ 検診受診の継続(毎年)が重要であること、また、症状がある場合は医療機関の受診が重要であること
を説明する。
☐ 肺がんがわが国のがん死亡の上位に位置することを説明する。
☐ 禁煙及び防煙指導等、肺がんに関する正しい知識の啓発普及を行う。

2. システムとしての精度管理
解説:検診機関が単独で実施できない項目については、関係機関と連携して実施する。
☐ 受診者への結果の通知・説明、またはそのための市区町村への結果報告は、遅くとも検診受診後 4 週間
以内に行う。
☐ 精密検査方法及び、精密検査(治療)結果 ※(内視鏡診断や生検結果、内視鏡治療または外科手術所見
と病理組織検査結果など)について、市区町村や医師会から求められた項目の積極的な把握に努める。
※ 精密検査(治療)結果は地域保健・健康増進事業報告に必要な情報を指す。
☐ 撮影や読影向上のための検討会や委員会(自施設以外の肺がん専門家 ※を交えた会)を設置する。もし
くは、市区町村や医師会等が設置した検討会や委員会に参加する。
※ 当該検診機関に雇用されていない肺がん検診専門家

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