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参考資料1 岡村班 総合研究報告書_2019~2021 抜粋 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26370.html
出典情報 第4期特定健診・特定保健指導の見直しに関する検討会 健康増進に係る科学的な知見を踏まえた技術的事項に関するワーキング・グループ(第3回 6/22)《厚生労働省》
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患等の発症リスクを軽減させるための予防

と研究フィールド(コホート集団等)を引

介入のあり方を検討し、最新のエビデンス

き継いで実施され、関連する臨床学会の理

を踏まえて今後の包括的な健診・保健指導

事を務めている公衆衛生学、臨床・予防医

の制度を提案する。現行の特定健診(第 3

学、産業医学の専門家で構成されている。

期)では、
「特定健診・保健指導における健

また医療政策学、医療経済学、保健指導、

診項目等の見直しに関する研究(以下、

栄養学などの専門家が参画し、関連学会・

H25-27 年度厚生科研)」
(研究代表者:永井

研究班とも連携して最新の知見を得ながら

良三)で健診項目等の検証が行われ、厚労

検討を進める。新規導入候補となる健診項

省の検討会での審議を経て詳細項目等の改

目等についても、実際の地域・職域集団で

正が行われた。しかし、基本的な健診項目

検証が可能であり、従来の健診項目との比

の範囲、階層化や受診勧奨の判定基準、重

較や上乗せ効果も評価して検証する。現状

症化予防の位置づけ、自己簡易採血キット

では、健診そのものによる循環器疾患の予

などのセルフモニタリングや情報通信技術

防効果は、30%程度の相対リスク減少とさ

の活用、職域や後期高齢者の保健事業との

れているが[Hozawa, et al. Prev Med 2010;

連携など未解決の課題が多く残されている。

岡村ら、循環器疾患対策の過去、現在、未

またそれ以降改訂された診療ガイドライン

来(日本公衆衛生協会) 1999]、本研究ではこ

等も複数存在しており、それに合わせた

れをベンチマークとした評価も行う。そし

アップデートが必要である。健診項目等の

て本研究で提案された健診・保健指導の制

検討は、スクリーニングにより将来の脳・

度の施策実行性を判断するために、保険者

心血管疾患等のハイリスク者を選定可能で

や健診機関等の協力を得て、保健事業の円

あること、さらに介入手段(薬物療法、非

滑な実施方策について明らかにする。

薬物療法)がり、目的としている循環器疾
患や糖尿病のリスクの減少がどの程度期待

B. 研究方法

できるかという視点で行われるべきであり、

1.研究体制の整備

それを踏まえて健診項目、対象者の範囲、

研究フィールドとなる自治体、保険者、

保健指導の内容などを検討すべきである。

関連学会等と必要な連携を図る。申請者等

本研究は文献レビューやコホート研究(既

は、新規健診項目候補の導入や介入研究が

存データ解析と実地の疫学調査)

コホート

可能なコホート研究フィールド
(計 5 万人)

研究以外の集団における既存データの解析

を有しそこで研究を進めてきた。これらの

を通じて、個々の健診項目の有用性を評価

フィールドで今後の健診の実施体制や新し

する。そして科学的エビデンスの高い検査

い健診・問診項目に関する実験的な検証が

項目で構成され、かつ実際の地域・職域集

可能である。また研究利用が可能な財規模

団で実施可能性が高い健診項目の組み合わ

データも有しており、さらに National

せ等を提言する。また健診制度の費用対効

Database(NDB)の利用も行って検証する。一

果も検証する。本研究班は、平成 25-27 年

方、制度の持続可能性を目指すという本研

度厚生科研における知見、構成する専門家

究の主旨から、提案される新しい健診制度

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