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戦略的国際脳科学研究推進プログラム(国際脳)の実施状況 (7 ページ)

公開元URL https://www.lifescience.mext.go.jp/2022/06/3040607.html
出典情報 ライフサイエンス委員会 脳科学作業部会(第3回 6/7)《文部科学省》
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国際情勢を踏まえた我が国の研究開発戦略のあり方:現状分析と対策
①ヒト脳画像大規模DBプロジェクト
(国内動向との関係性)

〇欧米と比較してイメージング装置が臨床の現場により普及しており、また病歴や臨床検査所見等も整備されていること
から、高品質かつ大規模な脳画像データ収集を行いやすい環境にある
〇認知症の診断等に役立つPETトレーサーの開発が活発であり、新規画像技術を本プロジェクトで有効活用することが
期待できる
〇既存の脳画像データベースは比較的小規模であり、相互のデータ共有や活用に関して本格的な議論が進んでいない
ことから、本プロジェクトが実施されることによって国内の脳画像データベースの規格の統一化や共有化が格段に進展す
ることが期待できる
(国外動向との関係性)

〇米国ではHCPにおいて正常ヒト脳画像データの取得、解析技術が急速に進展していることから、日本においてこの段階
で質の高い正常・疾患脳画像をプロトコールを合わせて取得することは時宜を得ている
〇ヨーロッパではイギリスなどで脳疾患患者の大規模データ・リソース蓄積が開始され、事業が軌道にのりつつあるため、
日本において患者サンプルと脳画像がリンクしたリソースが形成されれば相互作用が期待できる
②脳回路種間比較プロジェクト
(国内動向との関係性)

〇日本は伝統的に非ヒト霊長類の神経生理学的研究の長い伝統があり、技術水準も高い
〇国内では霊長類研究のリソースが保たれ、社会的な理解も得られており、高水準の研究が行われている
〇革新脳等で実施されているマーモセット神経回路の全容に関するデータの蓄積は国際的な強味であり、その成果をヒト
の精神・神経疾患の克服に活用することが求められる
〇脳プロで確立されたDecNefやAI技術は日本がリードする分野であり、これらの技術を革新脳等の研究成果に適用する
ことで日本発の革新的な成果の創出が期待される
(国外動向との関係性)

〇欧米では霊長類を研究する研究者が減少しつつあり、一方で中国ではマカクザルをモデル動物とした霊長類研究が活
発になりつつあるため、革新脳でのマーモセット研究とヒトをつなぐユニークな研究を日本から世界に向けて発信すること
で脳科学研究をリードすることは時宜を得ている

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出典:科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 脳科学委員会第39回
資料3-3 国際情勢を踏まえた我が国の研究開発戦略のあり方:現状分析と対策 (平成29年7月7日)