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【資料1】次世代評価指標について (12 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25800.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 医療機器・体外診断薬部会(令和4年度第2回 5/23)《厚生労働省》
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(5)転移学習
20 年以上も前から認識されている機械学習の一分野であり、「新規タスクの効果的な仮
説を効率的に見つけ出すために、一つ以上の別のタスクで学習された知識を得て、それを
適用する問題」とされている。
近年、深層学習でも盛んに転移学習が用いられるようになったが、その具体的な利用例
として以下が挙げられる。
1)

大規模なデータセットで学習させたニューラルネットワークを特徴抽出器として

利用し、得られた特徴を別のタスクへ転用する。例えば、一般の自然画像で学習済み
のニューラルネットワークに医用画像を入力し、中間層の出力を特徴量としてその医
用画像の認識・診断支援等に利用する場合が考えられる。
2) 別の目的で学習済みのニューラルネットワークを用意し、異なるタスクの学習デー
タを用いて再学習させる。例えば,CT 像の認識・診断支援を目的とする場合、1)に
例示した自然画像で学習済みのニューラルネットワークに CT 像と教師データを与え
て再学習させる場合が考えられる。この場合には、一からニューラルネットワークを
学習させる場合と比べて、少数の CT 像と教師データで性能の高いニューラルネット
ワークが得られることが報告されている。

3. 本評価指標の対象
本評価指標は、医用画像診断支援システムのうち、人工知能技術を利用して様々な画像撮
影装置で得られた臨床画像から、


疾患名まで特定せず、病変の疑いがある部位のみ検出する(いわゆる CADe)



病変の疑いがある部位の検出に加え、疾患名の候補を提示する(いわゆる CADx)



疾患名の候補の提示に加え、それらの重み付け(順位づけ)まで行う(同上)

等の機能を有するシステム全て(CADe、CADx 等、以降「支援システム等」と記述する。)
を対象とする。
対象とする支援システム等は、人工知能技術の利用の形態や学習アルゴリズムの種類に
かかわらず、機械学習等による市販後学習等に伴い診断支援性能が変化することを意図し
たものとする。なお、対象はあくまで診断を行う医師を支援するシステムであり、仮にシス
テムが想定外の挙動、誤動作をした場合に、使用者側でそれを検知できることが基本要件と
なる。
人工知能技術を利用した支援システムのうち、製造販売業者が、市販後学習により生じる
性能変化に伴う品質管理を行うことが難しいもの、例えば、使用者が市販後学習させること
により施設ごとに異なる性能変化が生じ得るものに関しては、解決すべき事項が数多く存
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