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【年齢にかかわらない応能負担に基づく制度の在り方】

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○

現行の高額療養費制度の所得区分は、年収約３７０万円の方と年収約７７０万円の方
が同じ区分に整理され、限度額も同じ取扱いとなっている。

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その上、所得区分が１段階変更となるだけで限度額が２倍程度に増加するなど、あま

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りにも大括りな制度になっていると言わざるを得ず、応能負担の考え方を踏まえた制度

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設計という観点からは改善の余地がある。

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そのため、所得区分を細分化（住民税非課税区分を除く各所得区分を、例えば３区分

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に細分化）し、所得区分の変更に応じて限度額ができる限り急増又は急減しないように

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する制度設計とすることが適当である。

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その際、例えば年収約４００万円の方と年収約７５０万円の方であれば、現在は同じ

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限度額となっているが、応能負担の考え方によるならば、所得区分の細分化によって年

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収約７５０万円の方の限度額は相対的に大きく増加することになるものの、他方で、現

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在の限度額から著しく増加することのないよう、応能負担の考え方とのバランスを踏ま

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えた適切な金額設定とすべきである。

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○

また、７０歳以上の高齢者のみに設けられている外来特例については、加齢に伴って

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疾病リスクが増すことにより受診機会が増えることの多い高齢者の特性を踏まえると、

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制度の必要性自体は理解できるものの、医療費全体が増加している中で、現役世代の保

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険料負担軽減という観点からも、制度の見直し自体は避けられないという方向性で概ね

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一致した。

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具体的には、月額上限・年額上限のそれぞれについて、応能負担という視点を踏まえ

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た限度額の見直しを行うとともに、外来特例の制度創設から２０年以上が経過する中で、

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制度創設当時と比較して健康寿命が延伸していること、また、受療率も低下しているこ

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と等を考慮すれば、医療保険部会における高齢者の負担の在り方の議論の状況を踏まえ

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た上で、対象年齢の引き上げも視野に入れて検討すべきである。

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ただし、その際には、医療保険部会において行われている高齢者の負担の在り方の議
論の動向を見極めた上で慎重な議論が必要ではないかという意見もあった。
他方で、現役世代との公平性の観点からも、将来的には制度の廃止を含めて検討すべ
きといった意見もあった。

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