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市町村国保と全国健康保険協会(協会けんぽ)が共同して進める健康づくりモデル事業報告書 概要 (5 ページ)

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出典情報 市町村国保と全国健康保険協会(協会けんぽ)が共同して進める健康づくりモデル事業報告書」(10/10)《国民健康保険中央会、全国健康保険協会》
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 モデル事業の令和5‧6年度の実施内容を通して達成できたことを「当初のねらい」に沿って整理すると、以下の通りである。
当初のねらい
【項目】

【内容】

達成できたこと

①市町村‧国保中央会‧国保
連合会‧協会けんぽ間の協
力‧連携

医療保険者の枠組みを超えた、生
涯を通じた疾病予防や健康づくり
に資するための関係者間の協力や
連携のあり方を検討‧提案

 実施市町と協会けんぽ支部の間で何度も協議を重ねることで、相互の連携を深める
ことができた。国保中央会、連合会や協会けんぽ本部も健康課題の把握や進捗確認
の会議などを通じて、情報共有‧連携を図った。
 また、鳥栖市では市が行っている健康課題分析のための学習会に協会けんぽ支部職
員が参加するなど接点を深めたほか、湯梨浜町では湯梨浜町版の地域‧職域連携推
進会議を設置して、地域保険や職域保険を担う組織も構成メンバーとして参画し、
関係機関が連携した取組を重ねた。

②事業の効果的‧効率的な運
営内容‧方法、課題への対
応方策

特定健診‧特定保健指導、重症化
予防等の事業の効果的‧効率的な
運用内容や方法、その他諸課題へ
の対応方策等を検討‧提案

 本事業の協会けんぽとの個別契約により、市町村が対象者リストを入手できるた
め、青壮年期からの積極的な早期介入が可能となった。
 また、健康課題の把握から特定保健指導や重症化予防に至るハイリスクアプローチ
及び共同したポピュレーションアプローチまで一体的な実施について、モデル事業
の実施を通し、はじめて一定の標準的な手順を構築することができた。
 市町村国保におけるこれまでの指導方法と同様に、対象者一人ひとりの状況に合わ
せた教材や個人別カルテを作成して説明するなど、特定保健指導の実施率を高める
効果のある工夫を収集することができた。

③市町村‧国保中央会‧国保
連合会‧協会けんぽが連携
した効果的なデータの活用
のあり方

将来的に市町村、都道府県単位で
の医療費適正化を目指した効果
的‧効率的なデータの連携や活用
のあり方等を検討

 公表されているNDBオープンデータを活用したり、市町村国保と協会けんぽの保有
するデータなどを持ち寄り、市町村国保と協会けんぽの構造の違いの比較や共通リ
スクを確認するなど、地域の健康課題の把握を行うことができた。
 双方のデータを合算してカバー率を高めたデータを共同で分析することができた。

④中長期的な効果検証のあり


地域の健康課題の把握から、地域
及び職域における、ハイリスクア
プローチ‧ポピュレーションアプ
ローチ等の事業を通じて、中長期
的な効果検証のあり方を検討

 市町村国保と協会けんぽのデータを統合して、健診項目のリスクについて自治体の
標準化該当比を算出する(都道府県内における自治体のリスク度合いの評価)検証
を行うことができた。これを経年的に行うことで、地域の健康状況の傾向を分析す
ることが可能となる。
 国保中央会では、他の保険者から国保への異動による影響について、KDBデータを
基に分析の方向性を検討することができた。

⑤地域の生活習慣病予防‧健
康づくりへの貢献

地域の資源や既存事業のスキーム
等の有効活用による、生活習慣病
等の発症予防、地域住民全体の健
康づくりに資する方策を検討

 2市町のハイリスクアプローチでは、既存の国保事業で培った手法(一人ひとりの
状態に合わせた説明資料‧カルテ作成や生活状況に合わせ訪問実施)等住民に寄り
添った丁寧な対応により、受け入れ良好な効果的な取組が実施できた。また、協会
けんぽ被扶養者への指導実施に伴う手順や留意事項の確認を行うことにより、他の
市町村への横展開を行うことが可能となった。
 ポピュレーションアプローチについては、全世代にわたる取組を実施することがで
きた。

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