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総ー2医薬品の費用対効果評価案について[243KB] (5 ページ)
出典
| 公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_64494.html |
| 出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第620回 10/15)《厚生労働省》 |
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は、ゾルベツキシマブ+CAPOX の有効性が CPS の値により異ならないという前提のもとで、分析
結果の頑健性を検討するために、GLOW 試験の ITT 集団の結果を用いた感度分析を行い、「追加的
有用性が示されていない」と判断した。
検査費用について
製造販売業者は、評価対象技術、比較対照技術の双方で HER2 および CLDN18.2 の検査が実施さ
れることを想定し、それぞれの検査費用を含めた。公的分析の検討の結果、現段階でのコンパニ
オン診断の検査費用の取り扱いとして、分析対象集団はコンパニオン診断による検査結果が確定
した患者、つまり本剤では HER2 陰性かつ CLDN18.2 陽性が確定した患者に治療が行われるという
前提の下で、当該費用を含めないこととして再分析を行った。
薬価の変更
令和7年4月に行われた薬価改定により、本分析に関わる、評価対象技術であるゾルベツキシ
マブをはじめとした複数の薬剤で薬価が変更となった。公的分析では最新の薬価を用いて再分析
を行った。
2-2. 製造販売業者から提示された論点
分析対象集団(a)に対する追加的有用性の評価結果
現状のエビデンスでは OS と PFS に関して、一定の不確実性がある可能性はあるものの、ゾルベ
ツキシマブ+CAPOX の治療効果はニボルマブ+CAPOX の治療効果と同等程度であると判断したため、
公的分析では「追加的有用性が示されていない」とした。しかしながら、専門組織 II で陳述した
とおり、本データには多くの限界があり、公的分析が実施した感度分析の結果を考慮したとして
も、科学的な評価が困難であることは否定できない。GLOW 試験における CPS 値が測定された症例
数は限定的であり、CPS 値が測定された患者集団の結果が本試験の母集団の結果を必ずしも反映
していない可能性がある。また、CheckMate 649 試験には、胃癌、胃食道接合部癌の他に、GLOW
試験では対象としていない食道腺癌の患者が 13~14%程度含まれていることに加えて、CLDN18.2
の発現の有無が確認されていないことなど、各試験間における異質性やデータの限界がある。
このような不確実性があり、科学的な評価が困難である以上、本データをもって追加的有用性
の評価を結論づけるには限界があると考える。そのため、分析対象集団(a)における追加的有用性
の評価は、
「追加的有用性が示されていない」ではなく、
「その他(科学的に妥当な追加的有用性
の評価が困難)
」が適していると考える。
2-3. 専門組織の議論
以上を踏まえ、専門組織で議論し、分析対象集団(a)の追加的有用性、検査費用、薬価の変更につ
いて、下記のとおり、公的分析結果が妥当であると考えられた。
製造販売業者の「分析対象集団(a)に対して、科学的に妥当な追加的有用性の評価が困難
である」という主張について、GLOW 試験における CPS 値が測定されていない症例が一定
程度存在するという点、CheckMate 649 試験において食道腺癌の患者が 13~14%存在して
いる点、を考慮したが、公的分析結果より示された GLOW 試験の ITT 集団を用いた感度分
析の頑健性や CheckMate 649 試験における食道腺癌の治療効果がそもそも胃癌より劣る
5
結果の頑健性を検討するために、GLOW 試験の ITT 集団の結果を用いた感度分析を行い、「追加的
有用性が示されていない」と判断した。
検査費用について
製造販売業者は、評価対象技術、比較対照技術の双方で HER2 および CLDN18.2 の検査が実施さ
れることを想定し、それぞれの検査費用を含めた。公的分析の検討の結果、現段階でのコンパニ
オン診断の検査費用の取り扱いとして、分析対象集団はコンパニオン診断による検査結果が確定
した患者、つまり本剤では HER2 陰性かつ CLDN18.2 陽性が確定した患者に治療が行われるという
前提の下で、当該費用を含めないこととして再分析を行った。
薬価の変更
令和7年4月に行われた薬価改定により、本分析に関わる、評価対象技術であるゾルベツキシ
マブをはじめとした複数の薬剤で薬価が変更となった。公的分析では最新の薬価を用いて再分析
を行った。
2-2. 製造販売業者から提示された論点
分析対象集団(a)に対する追加的有用性の評価結果
現状のエビデンスでは OS と PFS に関して、一定の不確実性がある可能性はあるものの、ゾルベ
ツキシマブ+CAPOX の治療効果はニボルマブ+CAPOX の治療効果と同等程度であると判断したため、
公的分析では「追加的有用性が示されていない」とした。しかしながら、専門組織 II で陳述した
とおり、本データには多くの限界があり、公的分析が実施した感度分析の結果を考慮したとして
も、科学的な評価が困難であることは否定できない。GLOW 試験における CPS 値が測定された症例
数は限定的であり、CPS 値が測定された患者集団の結果が本試験の母集団の結果を必ずしも反映
していない可能性がある。また、CheckMate 649 試験には、胃癌、胃食道接合部癌の他に、GLOW
試験では対象としていない食道腺癌の患者が 13~14%程度含まれていることに加えて、CLDN18.2
の発現の有無が確認されていないことなど、各試験間における異質性やデータの限界がある。
このような不確実性があり、科学的な評価が困難である以上、本データをもって追加的有用性
の評価を結論づけるには限界があると考える。そのため、分析対象集団(a)における追加的有用性
の評価は、
「追加的有用性が示されていない」ではなく、
「その他(科学的に妥当な追加的有用性
の評価が困難)
」が適していると考える。
2-3. 専門組織の議論
以上を踏まえ、専門組織で議論し、分析対象集団(a)の追加的有用性、検査費用、薬価の変更につ
いて、下記のとおり、公的分析結果が妥当であると考えられた。
製造販売業者の「分析対象集団(a)に対して、科学的に妥当な追加的有用性の評価が困難
である」という主張について、GLOW 試験における CPS 値が測定されていない症例が一定
程度存在するという点、CheckMate 649 試験において食道腺癌の患者が 13~14%存在して
いる点、を考慮したが、公的分析結果より示された GLOW 試験の ITT 集団を用いた感度分
析の頑健性や CheckMate 649 試験における食道腺癌の治療効果がそもそも胃癌より劣る
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