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(別紙1)[867KB]新規技術(8月受理分)の先進医療A又は先進医療Bへの振り分けについて(案) (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00107.html
出典情報 先進医療会議(第145回 8/6)《厚生労働省》
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様式第5号

別紙1-1
先進医療の内容 (概要)

先進医療の名称:切除可能膵癌に対する術前ゲムシタビン+S-1 療法/術後 S-1 療法と周
術期ナノリポソーム型イリノテカン+オキサリプラチン+S-1 併用療法
適応症:切除可能膵癌
内容:
(先進性)切除可能膵癌に対する標準治療は術前 GS 療法+手術+術後 S-1 療法である。
切除不能膵癌における過去の報告では、GS 療法と NASOX 療法の奏効割合はそれぞれ
44.4%、58.5%であり、NASOX 療法でより高い奏効割合が期待できる。切除可能膵癌におい
ても、周術期(術前+術後)化学療法として NASOX 療法を行うことで、術前 GS 療法+術
後 S-1 療法よりも全生存期間が長くなることが期待される。海外のガイドラインでは、
切除可能膵癌に対する術前化学療法は十分なエビデンスがないため、術後化学療法のみ
が推奨されており、本試験により周術期 NASOX 療法の全生存期間における優越性が明ら
かとなれば、海外に与えるインパクトは大きい。
(概要)75 歳以下の切除可能膵癌に対して、安全性評価パートとして試験治療である術
前 NASOX 療法+手術+術後 NASOX 療法の安全性を評価した後、ランダム化パート第 II 相
部分で試験治療の有効性・安全性評価のために周術期 NASOX 療法完遂割合を評価し、第
III 相部分で標準治療に対する全生存期間における優越性を検証する。先進医療 B の制度
下で、JCOG 肝胆膵グループ参加施設により実施し、切除可能膵癌に対するナノリポソー
ム型イリノテカン、オキサリプラチンの術前・術後投与についての公知申請を目指す。
安全性評価パート
エンドポイント:術前 NASOX 療法中の有害事象、術中合併症、術後合併症(術後 30 日以内)
ランダム化パート
第 II 相部分 Primary endpoint:周術期 NASOX 療法の治療完遂割合、Secondary endpoints:
術前化学療法の奏効割合、病理学的奏効割合、有害事象発生割合、重篤な有害事象発生割合
第 III 相部分 Primary endpoint:全生存期間、Secondary endpoints:無増悪生存期間、術
前化学療法の奏効割合、R0 切除割合、病理学的奏効割合、プロトコール治療完遂割合、有
害事象発生割合、重篤な有害事象発生割合、手術合併症発生割合

安全性評価パート

ランダム化パート
切除可能膵癌

切除可能膵癌
18歳以上75歳以下、PS 0-1

18歳以上75歳以下、PS 0-1

登録

施設、CA19-9、PS

ランダム割付

術前化学療法
NASOX療法 4コース

A群

B群

術前化学療法
GS療法 2コース

術前化学療法
NASOX療法 4コース

手術

手術

術後化学療法
S-1療法 4コース

術後化学療法
NASOX療法 8コース

手術

術後化学療法
NASOX療法 8コース

(効果)切除可能膵癌に対する周術期化学療法として、NASOX 療法群の全生存期間が術前
GS 療法+術後 S-1 療法群より有意に長いことが期待される。
(先進医療にかかる費用)患者の体表面積が 1.7 ㎡として、本技術に係る総費用は
4,389,432 円である。先進医療に係る費用は 3,119,100 円で、このうちナノリポソーム型
イリノテカンおよびオキサリプラチンの投与にかかる薬剤費は 3,109,500 円である。薬
剤は企業より無償提供を受けるため患者負担額は 1 コースあたり 800 円、術前 4 コース・
術後 8 コースの計 12 コースで 9,600 円である。
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