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資料3-1-2 再生医療等製品感染症定期報告感染症別文献一覧表[145KB] (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59564.html
出典情報 薬事審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和7年度第1回 7/23)《厚生労働省》
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ID

感染症(PT)

出典

概要

5

患者は43歳女性で急性リンパ性白血病に対して臍帯血移植が施行され、連
日赤血球・血小板輸血が行われていた。移植後Day29の血小板輸血では製
剤の外観に問題はなくスワーリングも保たれていたが、輸血開始15分後に
血圧低下、動脈血酸素飽和度低下、発熱、悪寒・戦慄が出現し、輸血を中
止した。アナフィラキシーショックを疑いヒドロコルチゾン・エピネフリン・グル
日本輸血細胞治療学会
敗血症性ショック
カゴンを投与したが、発熱も認められたため、敗血症性ショックの可能性を考
誌. 70(2024)447-451
え血液培養を実施した。患者血液と輸血バッグの残余血小板製剤の培養同
定検査で血清型・菌種・泳動パターンが一致した大腸菌が同定された。ま
た、輸血バッグの残余検体のエンドトキシン濃度は2,000 pg/ml以上であっ
た。以上より、血小板製剤を汚染した大腸菌から産生されたエンドトキシンに
よりショックを引き起こしたと結論付けた。

6

中国で、これまで認められたことのない、ヒトに感染する真菌が検出された。
60代と80代の2例の男性が、Rhodosporidiobolus fluvialis と呼ばれる病原体
に感染して既に死亡しているが、この真菌がこれらの死亡の原因となったか
否かは不明である。この真菌は、2009年~2019年に中国の病院で治療を受
けた数万例の患者から採取したサンプルに関する調査の一環で検出され
た。これまでヒトにおいて記録されたことのなかった新たな種は、R. fluvialis
のみであった。免疫不全のマウスに行われた実験では、R. fluvialis が急速に
変異して、「高病原性変異株」が形成されることが示されたこと等について記
載。

7

8

真菌感染

ProMED-mail
20240722.8717692

細菌感染

【症例】63歳男性。飼いネコに指を咬まれ発赤腫脹が出現、近医にてセファ
ゾリン、バンコマイシンを点滴するも効果なく当科に紹介された。診察時、右
第III指の発赤腫脹が顕著、PIP関節に創痕あり排膿も認めた。細菌培養を提
出しアンピシリン/スルバクタムの点滴を施行。アモキシシリン/クラブラン酸
カリウムとアモキシシリンの内服を開始した。初診3日後、右上肢にリンパ管
炎の所見あり。初診2週間後、臨床的に改善が遷延しておりX-pを施行したと
ころ、右III指PIP関節の脱臼と基節骨~中節骨の溶骨性変化を認めた。骨掻
第98回日本感染症学
爬と関節固定を実施。抗菌薬内服は約6週間で終了。スプリント装着して通
会学術講演会・第72回
院リハビリを継続している。培養からはCapnocytophaga 属、
日本化学療法学会総会
Pasteurellamultocida を検出。Capnocytophaga 属は16SrRNAシークエンス解
合同学会(2024/06/27析、gyrB遺伝子PCRより最終的にCapnocytophaga felis と同定した。
2024/06/29)O-121
薬剤感受性検査はEtestにてPCG 8、CVA/AMPC 0.125、CTRX 0.75、CFPM
0.19、MINO 0.5、CPFX 0.5、CLDM 0.016、GM>256μg/mLであった。その
後、飼いネコの口腔内からも16SrRNAシークエンス解析にて同菌種2種を同
定した。
【考察】C.felis は2020年に初めて報告された新菌種であるが、これまではネ
コ口腔内からの分離でありヒトへの病原性は不明であった。今回、免疫不全
のない健常なヒトから分離された第一症例と考える。

鳥インフルエン


CDC MMWR.
73(2024)501-505

米国の乳牛における高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)A(H5N1)ウイルスの
アウトブレイクとヒトの症例2例の検出。
2024年4月1日、Texas Department of State Health Servicesは、酪農場の従
業員1例が、感染の可能性が高い乳牛に接触した後に、HPAI A(H5N1)ウイ
ルスの検査で陽性を示したと報告した。United States Department of
Agriculture(USDA)は、その1週間前、複数州での乳牛におけるA(H5N1)ウ
イルスのアウトブレイクを報告していた。ヒトの生活圏やその周辺に住み、影
響を受けた農場で死亡した飼いネコ、トリ、その他の動物にもA(H5N1)ウイ
ルスが検出された。2024年5月22日時点で、乳牛又は感染したウシの乳に
接触した農場従業員約350例がモニタリングを受けている。このようなモニタ
リングの取り組みによって、Michiganで結膜炎を呈した2例目のヒトのA(H5)
症例が特定され、2024年5月22日に報告された。これらは、鳥インフルエン
ザAウイルスのウシからヒトへの感染が推定された最初の事例である。

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