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資料3-1-2 再生医療等製品感染症定期報告感染症別文献一覧表[145KB] (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59564.html
出典情報 薬事審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和7年度第1回 7/23)《厚生労働省》
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令和7年7月23日
令和7年度第1回医療機器・
再生医療等製品安全対策部会

資料 3-1ー2
感染症定期報告感染症別文献一覧表(再生医療等製品2024/10/1~2025/3/31 )
ID

感染症(PT)

出典

概要
【背景】2019年6月、内モンゴルの湿地公園でダニに刺咬されたあとに発熱
が続いた男性が受診し、その後多臓器機能不全をきたした。次世代シーケ
ンシングを行ったところ、これまで知られていなかったオルソナイロウイルス
への感染が明らかになり、これをWetlandウイルス(WELV)と名付けた。
【方法】ダニ刺咬歴のある発熱患者におけるWELV感染の有病率を明らかに
するため、病院ベースの積極的サーベイランスを実施した。疫学調査も行っ
た。ウイルスを分離し、動物モデルにおいて感染力と病原性を調べた。
【結果】WELVは、ナイロウイルス科のオルソナイロウイルス属に属し、ダニ媒
介性のHazaraオルソナイロウイルス遺伝子群ともっとも近い関係にある。逆
転写酵素PCR法により、中国の内モンゴル、黒竜江、吉林、遼寧の患者17
例で急性WELV感染が同定された。これらの患者の主訴は、発熱、浮動性め
まい、頭痛、倦怠感、筋肉痛、関節痛、背部痛等の非特異的症状であり、よ
り頻度は低いが点状出血と局所リンパ節腫脹も認められた。1例には神経症
状があった。頻度の高い臨床検査所見は、白血球減少、血小板減少、Dダイ
マー高値、乳酸脱水素酵素高値であった。8例から得られた回復期検体の
血清学的評価では、WELV特異的抗体価が急性期検体の4倍であった。中
国北東部で採取したダニ5種と、ヒツジ、ウマ、ブタ、ヒガシモグラネズミの検
体から、WELV RNAが検出された。発端患者とダニから分離されたウイルス
は、ヒト臍帯静脈内皮細胞において細胞変性効果を示した。BALB/cマウ
ス、C57BL/6マウス、昆明マウスでは、ウイルスを腹腔内に注入すると致死
的感染を起こした。イスカチマダニが、卵巣からWELVを伝播させられるベク
ターの可能性がある。
【結論】新規のオルソナイロウイルスが同定され、中国北東部におけるヒトの
熱性疾患と関連していることが示された。

ウイルス感染

N Engl J Med.
391(2024)821-831

ウイルス感染

WHO事務局長は、コンゴ民主共和国(DRC)及びアフリカのますます多くの
WHO ホームページ.
国におけるエムポックスの急増が、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急
https://www.who.int/ne 事態(PHEIC)に該当すると判断した。このPHEICの決定は、エムポックスに
ws/item/14-08-2024- 関連し過去2年間で2度目である。DRCでは10年以上にわたりエムポックス
who-director-general- が報告されており、その期間に毎年報告される症例数は着実に増加した。
declares-mpox2023年には、報告された症例が大幅に増加し、2024年のこれまでに報告さ
outbreak-a-publicれた症例数(症例15,600例超、死亡537例)はすでに2023年の総数を超え
health-emergency-of- た。過去1カ月間に、DRCに隣接する、以前はエムポックスが報告されていな
international-concern かった4カ国(ブルンジ、ケニア、ルワンダ、ウガンダ)において、100例以上の
クレード1bの検査確定例が報告されたこと等について記載。

3

オロプーシェ熱

ブラジルはオロプーシェ熱による世界で初めての死亡を確認したと、同国の
Health Ministryが2024年7月25日に述べた。State of Bahia北東部に住む30
歳未満の女性2例が、本ウイルス性疾患の最初の犠牲者となったと、同
ministryが声明で述べた。当局は、Santa Catarinaにおけるオロプーシェ熱に
よる死亡が疑われる新たな症例と、胎児2例の死亡を引き起こした母親から
児への垂直感染の可能性例6例について調査している。同国は、2024年の
現在までに7236例の症例を登録したと、同ministryが述べたこと等について
記載。

4

【症例】44歳男性。中枢神経原発低悪性度B細胞リンパ腫で当院脳神経内
科に外来通院していた。間代性痙攣が出現したため緊急入院となった。原
病に伴う症候性てんかんとして抗てんかん薬を開始し、経過観察を行った。
第4病日、39.7℃の発熱が出現したため、CVポート感染を疑いバンコマイシ
ン(VCM)を開始した。第11病日、CVポート抜去術を施行した。第13病日、
第98回日本感染症学
Corynebacterium provencense 及び感受性の異なる別種の
会学術講演会・第72回
コリネバクテリウ
Corynebacterium 属を血液培養複数セットから認めた。抗菌薬適正使用支
日本化学療法学会総会
ム感染
援チームからVCMでの治療継続及びCVポート抜去から14日間の治療期間
合同学会(2024/06/27を提案した。第24病日にVCMを終了し、第47病日に自宅退院となった。
2024/06/29)P-264
【考察】Corynebacterium 属は菌種によって感受性が異なるため、感受性試
験を参考にした抗菌薬選択が必要とされるが、VCMが治療に必要となること
が多い。C.provencense はヒトヘの感染が報告されていなかったが、
Corynebacterium 属に関する既報を参考に、CVポート抜去及びVCM投与に
て治療可能であった。

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20240727.8717780

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