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2025年6月20日 熱中症で死なせないために エアコンを使いこなせない人を取り残さないように (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/PR/2025/release_20250620.pdf |
出典情報 | 東京大学大学院医学系研究科 プレスリリース(6/20)《東京大学大学院》 |
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2025年6月20日
東京大学大学院医学系研究科
東 京 都 監 察 医 務 院
熱中症で死なせないために
エアコンを使いこなせない人を取り残さないように
熱中症は、エアコン(冷房)を使用すれば予防できます。しかし、エアコンを適切に使いこ
なせず、熱中症を引き起こして死亡する方が少なくありません。家族、コミュニティ、近隣で
の支えあいや目配りを行うことで、熱中症で亡くなる方を減らすことにつながるよう願い、こ
の度、研究分析結果(中間報告)を発表します。
1 発表者
はしもと
ひでき
はやし
き の
うらべ
しゅまり
橋本 英樹(東京大学 大学院医学系研究科 教授)
林 紀乃 (東京都監察医務院 院長)
浦邉 朱鞠(東京都監察医務院 常勤監察医)
2 研究分析結果のポイント
◆ 熱中症による死亡について分析したところ、エアコン(冷房)がついていたにもかかわ
らず死亡する事例(84 例)や、エアコンがあるのに故障して使えなかった事例(129
例)が合わせて 213 例あることが判明した。
◆ エアコンを適切に使いこなせていなかったために死に至ったと思われる事例(213 例)
*
が、屋内発生例(1,295 例)の 16.4%を占めていた。
◆ 昨年以上の猛暑が予想される 2025 年の夏、熱中症から適切に命を守る対応を取るこ
とに繫がればと考え、初期的分析結果ではあるが、発表する意義が高いと判断した。
*エアコンの適切でない使用の例
・リモコンの電池が切れていて使えなかった。
・リモコンの温度設定は 28 度になっていたが、「暖房」設定になっていた。
・エアコンはついていたが、機能しておらず、温風が出ていた。
・エアコンはついていたが、送風モードや掃除モードのままであった。
・エアコンはついていたが、送風口にホコリが詰まっており、風が出ていなかった。
・2階のエアコンはついていたが、1階で倒れて亡くなっていた。
・エアコンをつけていたが、電気毛布を使っていた。
こうした事例の80%は一人暮らしや高齢者世帯で、生活支援や年金の受給者、預貯金生活
者が大半であった。いずれも、エアコンを適切に使いこなすことが何らかの理由で困難であっ
たと推察される。なお、エアコンの有無や、エアコンが機能していたかどうかは、現場検証を
行った警察の情報に基づいている。必ずしも、全例で詳細な情報が確認されておらず、今回明
らかになったエアコンの不適切使用の事例は、実際にはもっと多い可能性がある。
東京大学大学院医学系研究科
東 京 都 監 察 医 務 院
熱中症で死なせないために
エアコンを使いこなせない人を取り残さないように
熱中症は、エアコン(冷房)を使用すれば予防できます。しかし、エアコンを適切に使いこ
なせず、熱中症を引き起こして死亡する方が少なくありません。家族、コミュニティ、近隣で
の支えあいや目配りを行うことで、熱中症で亡くなる方を減らすことにつながるよう願い、こ
の度、研究分析結果(中間報告)を発表します。
1 発表者
はしもと
ひでき
はやし
き の
うらべ
しゅまり
橋本 英樹(東京大学 大学院医学系研究科 教授)
林 紀乃 (東京都監察医務院 院長)
浦邉 朱鞠(東京都監察医務院 常勤監察医)
2 研究分析結果のポイント
◆ 熱中症による死亡について分析したところ、エアコン(冷房)がついていたにもかかわ
らず死亡する事例(84 例)や、エアコンがあるのに故障して使えなかった事例(129
例)が合わせて 213 例あることが判明した。
◆ エアコンを適切に使いこなせていなかったために死に至ったと思われる事例(213 例)
*
が、屋内発生例(1,295 例)の 16.4%を占めていた。
◆ 昨年以上の猛暑が予想される 2025 年の夏、熱中症から適切に命を守る対応を取るこ
とに繫がればと考え、初期的分析結果ではあるが、発表する意義が高いと判断した。
*エアコンの適切でない使用の例
・リモコンの電池が切れていて使えなかった。
・リモコンの温度設定は 28 度になっていたが、「暖房」設定になっていた。
・エアコンはついていたが、機能しておらず、温風が出ていた。
・エアコンはついていたが、送風モードや掃除モードのままであった。
・エアコンはついていたが、送風口にホコリが詰まっており、風が出ていなかった。
・2階のエアコンはついていたが、1階で倒れて亡くなっていた。
・エアコンをつけていたが、電気毛布を使っていた。
こうした事例の80%は一人暮らしや高齢者世帯で、生活支援や年金の受給者、預貯金生活
者が大半であった。いずれも、エアコンを適切に使いこなすことが何らかの理由で困難であっ
たと推察される。なお、エアコンの有無や、エアコンが機能していたかどうかは、現場検証を
行った警察の情報に基づいている。必ずしも、全例で詳細な情報が確認されておらず、今回明
らかになったエアコンの不適切使用の事例は、実際にはもっと多い可能性がある。