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資料3 高野構成員提出資料 (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59007.html |
出典情報 | 有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会(第4回 6/20)《厚生労働省》 |
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有料老人ホームにおける
望ましいサービス提供のあり方
に関する検討会(第4回)
2025年6月20日
第 4 回有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会
令和 7(2025)年 6 月 20 日
有料老人ホーム等の今後のあり方について(意見)
東洋大学 福祉社会デザイン学部
教 授
高 野
龍 昭
Ⅰ:総論
本検討会の目的のひとつとして示される
「入居者に対する過剰な介護サービスの提供
(い
わゆる「囲い込み」
)に加え入居者保護や入居紹介業をめぐる事案など、有料老人ホームの
運営や提供されるサービスに関する透明性・質の確保に関する課題」
(開催要綱第 1 条から
抜粋)については、
“
「市場で供給されるサービス(有料老人ホーム等の高齢者住まいとそ
こでのケア等および入居紹介業)
」と「擬似市場・準市場で供給されるサービス(介護保険
の保険給付・医療保険の保険給付・障害福祉サービス等)
」を複合的・一体的に供給する際
の接点で生じる諸問題” であると整理できる。
前者(市場)については、経済原理に照らすと、規制にはさほどなじまないと考えられ
る。一方、後者(擬似市場・準市場)については、
「情報の非対称性」を緩和する必要性や、
主たる利用者(高齢者)が一般的に期待される消費者像とはやや異なる特性の人びとであ
るということを前提に、権利や尊厳の保護を図る必要性の範囲内で一定の対応(規制)を
求めることはあってよいと考えられる。そして、その接点で生じている問題については、
新たな枠組み(事業者の自発的な情報公開、高齢者の権利擁護の観点に立った意思決定支
援の取り組みの促進など)による対応が検討可能である。
いずれにしても、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅等に対しては、高齢者
のニーズは大きく、今後も拡大が期待されることもあり、新規参入や事業継続の障壁とな
らないような「あり方の検討」が必要である。
Ⅱ:各論
Ⅱ-1:高齢者向け住まいの入居者のケアマネジメント等を巡る課題
Ⅱ-1-a:問題の所在
私は、サービス付き高齢者向け住宅(特定施設入居者生活介護の指定を受けていないも
の)および住宅型有料老人ホームの入居者に関するケアマネジメントにおいては、
「囲い込
み・使い切り型ケアプラン」※)が散見される点に、最大の問題があると考えている。
この「囲い込み型・使い切り型ケアプラン」については、脱法性・違法性および倫理性
のほか、介護給付費の適正化の観点から問題視されることが多い。しかし、私は、これに
は別の問題があるとかねてから指摘している。
それは、
「囲い込み・使い切り型ケアプラン」では、ケアマネジャーによるアセスメント
資料3
望ましいサービス提供のあり方
に関する検討会(第4回)
2025年6月20日
第 4 回有料老人ホームにおける望ましいサービス提供のあり方に関する検討会
令和 7(2025)年 6 月 20 日
有料老人ホーム等の今後のあり方について(意見)
東洋大学 福祉社会デザイン学部
教 授
高 野
龍 昭
Ⅰ:総論
本検討会の目的のひとつとして示される
「入居者に対する過剰な介護サービスの提供
(い
わゆる「囲い込み」
)に加え入居者保護や入居紹介業をめぐる事案など、有料老人ホームの
運営や提供されるサービスに関する透明性・質の確保に関する課題」
(開催要綱第 1 条から
抜粋)については、
“
「市場で供給されるサービス(有料老人ホーム等の高齢者住まいとそ
こでのケア等および入居紹介業)
」と「擬似市場・準市場で供給されるサービス(介護保険
の保険給付・医療保険の保険給付・障害福祉サービス等)
」を複合的・一体的に供給する際
の接点で生じる諸問題” であると整理できる。
前者(市場)については、経済原理に照らすと、規制にはさほどなじまないと考えられ
る。一方、後者(擬似市場・準市場)については、
「情報の非対称性」を緩和する必要性や、
主たる利用者(高齢者)が一般的に期待される消費者像とはやや異なる特性の人びとであ
るということを前提に、権利や尊厳の保護を図る必要性の範囲内で一定の対応(規制)を
求めることはあってよいと考えられる。そして、その接点で生じている問題については、
新たな枠組み(事業者の自発的な情報公開、高齢者の権利擁護の観点に立った意思決定支
援の取り組みの促進など)による対応が検討可能である。
いずれにしても、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅等に対しては、高齢者
のニーズは大きく、今後も拡大が期待されることもあり、新規参入や事業継続の障壁とな
らないような「あり方の検討」が必要である。
Ⅱ:各論
Ⅱ-1:高齢者向け住まいの入居者のケアマネジメント等を巡る課題
Ⅱ-1-a:問題の所在
私は、サービス付き高齢者向け住宅(特定施設入居者生活介護の指定を受けていないも
の)および住宅型有料老人ホームの入居者に関するケアマネジメントにおいては、
「囲い込
み・使い切り型ケアプラン」※)が散見される点に、最大の問題があると考えている。
この「囲い込み型・使い切り型ケアプラン」については、脱法性・違法性および倫理性
のほか、介護給付費の適正化の観点から問題視されることが多い。しかし、私は、これに
は別の問題があるとかねてから指摘している。
それは、
「囲い込み・使い切り型ケアプラン」では、ケアマネジャーによるアセスメント
資料3