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資料2「国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する基本計画」改定案 (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25297.html
出典情報 国民が受ける医療の質の向上のための医療機器の研究開発及び普及の促進に関する検討会(第2回 4/19)《厚生労働省》
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て支援を必要とする企業が多いことから、既存の支援については継続して実施す
る必要がある。


特に医療機器として上市に至るには、優れた技術シーズであるだけでなく、製品化
ニーズ、臨床ニーズとの合致に加え、基礎研究フェーズから、最終的な製品化を見
据えつつ、医療機器として必要な様々な要件を理解した上で研究開発を進めるこ
とが重要であるが、諸外国に比べてコーディネート人材が不足しているという課
題があり、コーディネート人材の役割を代替する機能を持つ組織を構築し、研究開
発を支援する仕組みが必要である。



また、革新的な医療機器の研究開発を担うベンチャー企業にとっては研究開発資
金の獲得が課題であり、将来性のあるプロジェクトが資金不足とならないように、
民間のみならず公的な資金を含めて活用できる仕組みの構築が望ましい。



さらに、医療機器産業に限らない全分野におけるベンチャー企業による上場と事
業売却の割合は、米国では約 1:9 と事業売却が圧倒的に多いのに対し、日本では約
7:3 と上場中心となっている7。一方で海外大手企業は自社成長戦略の一環として
戦略的に買収を実施し、ベンチャー企業が研究開発した製品の社会実装に取り組
み、自社ラインアップに組み込むことで売上を伸ばしている。このような状況から、
国内大手企業が海外大手企業と同様の成長戦略を選択して成長でき、また、ベンチ
ャー企業の事業売却等の出口事例の創出によって起業数を増加させる仕組みの構
築が望ましい。



なお、昨今話題の SaMD については IT 業界、画像診断装置についてはカメラ業界
の相性が良いように、カテゴリーによっては異業種からの参入企業によって発展
が進む分野もある。そのため、革新的な医療機器の研究開発を促進するためには、
ベンチャー企業のみならず、異業種からの参入企業を増加する取組も重要である。

○ 総合的かつ計画的に実施すべき施策
<医療機器研究開発の伴走支援>


世界的に評価の高い日本のモノづくり技術を生かし、革新的な医療機器の研究開
発を担うベンチャー企業の起業や異業種参入の動きはこれまでより進んでいる。
しかし、臨床現場に必要とされる医療機器を研究開発するためには、臨床現場のニ
ーズの把握・分析のみならず、製品の有する機能や臨床現場に対する貢献度、費用
対効果等を総合的に勘案し、製品の市場価値を高めるための戦略づくりが必要で
ある。この戦略づくりや各企業が各研究開発フェーズで抱える課題(知財管理、薬
事申請、経営管理、国際展開等)の相談対応を行うなどの事業化までの支援を、ベ
ンチャー企業や異業種からの新規参入企業をはじめとする企業に対して、強固に

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経済産業省「大企業×スタートアップの M&A に関する調査報告書」
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