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参考資料2-3 大学病院改革ガイドライン(案) (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38167.html
出典情報 医師の働き方改革の推進に関する検討会(第19回 3/14)《厚生労働省》
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第1

大学病院改革の必要性



大学病院の現状と課題
大学は、教育基本法(平成 18 年法律第 120 号)第7条第1項1及び学校教育法(昭和 22
年法律第 26 号)第 83 条2の規定に基づき、その社会的使命を果たすことが求められるが、
そのような中で大学に設置される医学部は、大学が果たすべき社会的使命のうち特に医学
分野においてその使命を担う教育研究上の基本組織として位置付けられる。
各大学が設置する附属病院(以下「大学病院」という。)は、大学に設置される医学部
の教育研究に必要な附属施設として、大学設置基準(昭和 31 年文部省令第 28 号)第 39 条
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に規定されており、医学教育と医学研究を行うとともに、教育・研究に資することを前提
とした診療、特に高度で専門的な医療を提供してきた。また、大学病院は、我が国の医療
政策と連携して、地域医療の維持にも大きく貢献してきたことは論を俟たない。
このような大学病院が担う役割・機能については、所在する地域の医療提供体制におい
て大学病院が担う役割・機能が拡大し続けた結果、現在では、地域医療提供体制を確保・
維持していく上で欠かすことのできない中核的な役割・機能を担うまでとなっており、教
育・研究に対して診療の比重が高まっている状況にある。
他方、大学病院は、所在する地域の医療提供体制における役割・機能の拡大に比例して
右肩上がりで収入を増やしてきたが、支出はそれ以上に増加しており、各大学病院におい
て経営改善に係る努力を継続してもなお増収減益傾向が長く続いている。このため、医療
機器をはじめとしたインフラに対する十分な投資ができず、老朽化や機能の陳腐化が進み、
大学病院として担うべき役割・機能を果たすことが困難な状況に陥りつつある。
また、大学病院が担う役割・機能が拡大し続けたことに伴い、若手医師をはじめとした
職員の勤務時間のうち診療に従事する時間の割合が増え、本来的に大学病院が担うべき教
育・研究に従事する時間の割合が減少していることは、これまでも重ねて指摘されており、
この傾向は現在、より顕著となっている。
さらに、医師の働き方改革に伴い、2024(令和6)年4月より医師の時間外・休日労働
の上限規制が開始されることが、大学病院の担うべき役割・機能に多大な影響を与えるこ
とが懸念されている。

1 教育基本法(平成 18 年法律第 120 号)
(抄)

第7条 大学は、学術の中心として、高い教養と専門的能力を培うとともに、深く真理を探究して新たな知見を創造
し、これらの成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄与するものとする。
2 学校教育法(昭和 22 年法律第 26 号)
(抄)
第 83 条 大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応
用的能力を展開させることを目的とする。
2 大学は、その目的を実現するための教育研究を行い、その成果を広く社会に提供することにより、社会の発展に寄
与するものとする。
3 大学設置基準(昭和 31 年文部省令第 28 号)
(抄)
第 39 条 次の表の上欄に掲げる学部を置き、又は学科を設ける大学には、その学部又は学科の教育研究に必要な施設と
して、それぞれ下欄に掲げる附属施設を置くものとする。
学部又は学科
附属施設
医学又は歯学に
附属病院(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七十条第一項に規定する参加法人が開設
関する学部
する病院(医学又は歯学に関する学部の教育研究に必要な病院の機能が確保される場合として
文部科学大臣が別に定める場合に限る。
)を含む。


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