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資料1-4   アセトアミノフェンの添付文書 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34324.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会 医薬品等安全対策部会 安全対策調査会(令和5年度第4回 7/25)《厚生労働省》
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7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 幼児及び小児の1回投与量の目安は下記のとおり。[9.7.1 参
照]
体重

アセトアミノフェン
10kg
100-150mg
20kg

200-300mg

30kg

300-450mg

1回用量
錠200
錠300
錠500
0.5錠


0.5錠
1錠
1-1.5錠
(アセトアミ (アセトアミ(アセトアミ
ノフェン
ノフェン
ノフェン
250mg)
200-300mg) 300mg)
1錠
1.5-2錠
(アセトアミ (アセトアミ

ノフェン
ノフェン
300-400mg) 300mg)

7.2「小児科領域における解熱・鎮痛」の効能又は効果に対する1回
あたりの最大用量はアセトアミノフェンとして500mg、1日あた
りの最大用量はアセトアミノフェンとして1500mgである。
7.3 他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
7.4 本剤とアセトアミノフェンを含む他の薬剤(一般用医薬品を含
む)との併用により、アセトアミノフェンの過量投与による重篤
な肝障害が発現するおそれがあることから、特に総合感冒剤や解
熱鎮痛剤等の配合剤を併用する場合は、アセトアミノフェンが含
まれていないか確認し、含まれている場合は併用を避けること。
[1.2、8.6 参照]

8. 重要な基本的注意

**8.1 解熱鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であること
から原因療法があればこれを行うこと。
8.2 重篤な肝障害が発現するおそれがあるので、1日総量1500mgを
超す高用量で長期投与する場合には定期的に肝機能検査を行い、
患者の状態を十分に観察すること。高用量でなくとも長期投与す
る場合にあっては定期的に肝機能検査を行うことが望ましい。ま
た、高用量で投与する場合などは特に患者の状態を十分に観察す
ること。[1.1、11.1.4 参照]
**8.3 急性疾患に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
・‌発熱、疼痛の程度を考慮し投与すること。
・‌原則として同一の薬剤の長期投与を避けること。
**8.4 慢性疾患に対し本剤を用いる場合には、薬物療法以外の療法も
考慮すること。
8.5 過度の体温下降、虚脱、四肢冷却等があらわれることがあるの
で、特に高熱を伴う高齢者及び小児等又は消耗性疾患の患者にお
いては、投与後の患者の状態に十分注意すること。
8.6 アセトアミノフェンを含む他の薬剤と併用しないよう患者に指
導すること。[1.2、7.4 参照]
8.7 アセトアミノフェンの高用量投与により副作用として腹痛・下
痢がみられることがある。本剤においても同様の副作用があらわ
れるおそれがあり、上気道炎等に伴う消化器症状と区別できない
おそれがあるので、観察を十分行い慎重に投与すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 アルコール多量常飲者
肝障害があらわれやすくなる。[10.2、11.1.4 参照]
9.1.2 絶食・低栄養状態・摂食障害等によるグルタチオン欠乏、脱
水症状のある患者
肝障害があらわれやすくなる。[11.1.4 参照]
9.1.3 消化性潰瘍の既往歴のある患者
消化性潰瘍の再発を促すおそれがある。
9.1.4 血液の異常又はその既往歴のある患者(重篤な血液の異常の
ある患者を除く)
血液障害を起こすおそれがある。[2.2、11.1.5 参照]
9.1.5 出血傾向のある患者
血小板機能異常が起こることがある。
9.1.6 心機能異常のある患者(重篤な心機能不全のある患者を除く)
症状が悪化するおそれがある。[2.5 参照]
9.1.7 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のあ
る患者を除く)
症状が悪化するおそれがある。[2.7、11.1.3 参照]
9.1.8 感染症を合併している患者
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投
与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。[10.2 参照]

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害のある患者
投与しないこと。重篤な転帰をとるおそれがある。[2.4 参照]
9.2.2 腎障害又はその既往歴のある患者(重篤な腎障害のある患者
を除く)
腎障害が悪化するおそれがある。[11.1.7 参照]
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。重篤な転帰をとるおそれがある。[2.3 参照]
9.3.2 肝障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝障害のある患者
を除く)
肝障害が悪化するおそれがある。[11.1.4 参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、次のリスクを考慮
し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投
与すること。
・‌妊娠後期の女性への投与により胎児に動脈管収縮を起こすこ
とがある。
・‌妊娠後期のラットに投与した実験で、弱い胎仔の動脈管収縮
が報告されている1)。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は
中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるな
ど慎重に投与すること。[7.1 参照]
9.7.2 低出生体重児、新生児及び3ヵ月未満の乳児を対象とした有
効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に特に注意し、少量から投与を開始するなど患者の
状態を観察しながら慎重に投与すること。副作用があらわれやすい。

10. 相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
リチウム製剤 他 の 非 ス テ ロ イ ド 性 消 非 ス テ ロ イ ド 性 消 炎 鎮
炭 酸 リ チ ウ 炎鎮痛剤(インドメタ 痛剤は腎のプロスタグ
シン、イブプロフェン ランジン合成を抑制す

等)で、リチウムとの ることにより、炭酸リ
併 用 に よ り リ チ ウ ム の チウムの排泄が減少し、
血中濃度が上昇し、リ 血中濃度が上昇すると
チ ウ ム 中 毒 を 呈 し た と 考えられている。
の報告がある。
チアジド系利尿 他 の 非 ス テ ロ イ ド 性 消 非 ス テ ロ イ ド 性 消 炎 鎮
炎鎮痛剤(インドメタ 痛剤は腎のプロスタグ

ヒ ド ロ ク ロ シン等)で、チアジド ランジン合成を抑制し
ロ チ ア ジ ド 系 利 尿 剤 の 作 用 を 減 弱 て水、塩類貯留が生じ、
することが報告されて チアジド系利尿剤の排

泄作用に拮抗すると考
いる。
えられている。
アルコール(飲 ア ル コ ー ル 多 量 常 飲 者 ア ル コ ー ル 常 飲 に よ る
が ア セ ト ア ミ ノ フ ェ ン CYP2E1の誘導により、
酒)
[9.1.1 参照] を 服 用 し た と こ ろ 肝 不 ア セ ト ア ミ ノ フ ェ ン か
全 を 起 こ し た と の 報 告 ら肝毒性を持つN-アセ
チル-p-ベンゾキノンイ
がある。
ミンへの代謝が促進さ
れる。
クマリン系抗凝 ク マ リ ン 系 抗 凝 血 剤 の 本 剤 が 血 漿 蛋 白 結 合 部
作用を増強することが 位において競合するこ
血剤
ワ ル フ ァ リ あるので、減量するな とで、抗凝血剤を遊離
ンカリウム ど慎重に投与すること。 さ せ 、 そ の 抗 凝 血 作 用
を増強させる。
カルバマゼピン こ れ ら の 薬 剤 の 長 期 連 こ れ ら の 薬 剤 の 代 謝 酵
フ ェ ノ バ ル ビ 用者は、肝薬物代謝酵 素誘導作用により、ア
素が誘導され、肝障害 セトアミノフェンから
タール
フェニトイン を 生 じ や す く な る と の 肝毒性を持つN-アセチ
ル-p-ベンゾキノンイミ
報告がある。
プリミドン
ンへの代謝が促進され
リファンピシン
る。
イソニアジド
過 度 の 体 温 下 降 を 起 こ 機序は不明である。
抗生物質
す頻度が高くなること
抗菌剤
[9.1.8 参照] か ら 、 併 用 す る 場 合 に
は観察を十分に行い、
慎重に投与すること。
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