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資料2-1 令和5年度インフルエンザワクチン用製造株とその推奨理由 (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_00058.html
出典情報 厚生科学審議会 予防接種・ワクチン分科会 研究開発及び生産・流通部会 季節性インフルエンザワクチンの製造株について検討する小委員会(第8回 4/24)《厚生労働省》
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A/H3N2 亜型
候補株
及び
推奨順
理由

①A/Darwin/9/2021 (SAN-010)

最近の A/H3N2 亜型ウイルスは HA 遺伝子系統樹上多様
化しているが、直近のほとんどすべてのウイルスは
3C.2a1b.2a 群に属した。3C.2a1b.2a 群は 3C.2a1b.2a.1(以
下 1)群と 3C.2a1b.2a.2(以下 2)群に分かれるが。今シー
ズンのほとんどのウイルスは 2 群に属した。2 群は、HA 上
の特徴的なアミノ酸変異により、2a~2d 群に分かれ、2a 群
はさらに 2a.1~2a.3 群に、またその中でも細かく分かれた。
世界的には、2a.1 群、2a.3a.1 群、2a.1b 群あるいは 2b 群
に属するウイルスがよく検出された。国内の多くの分離株
は、2a.3a 群、2a.3a.1 群あるいは 2b 群に属した。
フェレット感染血清を用いた抗原性解析では、今シーズン
のワクチン推奨株である細胞分離 A/Darwin/6/2021 あるい
は卵分離 A/Darwin/9/2021 類似株(2a 群に属する)に対
する血清は、2b 群のウイルスの中に若干の反応性の低下を
示す株もあったが、概して 2 群のウイルスと良く反応した。
一方で、1 群のウイルスとは反応性は良くなかった。

A/Darwin/9/2021 類似株を含む 2022/23 シーズンワクチ
ンを接種したヒト(小児、成人、高齢者)の血清を用いた血
清学的試験では、細胞分離の A/Darwin/6/2021 株に対する
反応性と比較した場合、2b 群のウイルスとの反応性の低下
が見られる血清群もあったが、概して試験に供した 2 群に
属する流行株と良好な反応性を示した。
以上の成績から、WHO は、2022/23 シーズンの北半球用
の A(H3N2) ワ ク チ ン 推 奨 株 を 、 今 シ ー ズ ン と 同 じ
A/Darwin/9/2021 類似株を推奨した。
国内の A/H3N2 亜型ワクチン製造用としては、令和 4 年
度において高増殖株 A/Darwin/9/2021 (SAN-010)が使用され
ており、また本株以外に新たにワクチン候補株の性状解析は
実施されていないことから、令和 5 年度の A(H3N2)亜型ウ