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世界最大の胃がんゲノム解析により日本人胃がんの治療標的を同定 飲酒との関連もゲノム解析から初めて発見し新たな予防法の開発が期待 (6 ページ)

公開元URL https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2023/0314_1/index.html
出典情報 プレスリリース(2022年度)世界最大の胃がんゲノム解析により日本人胃がんの治療標的を同定(3/14)《国立がん研究センター》
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図 5:免疫活性と胃がんドライバー遺伝子の関連
免疫活性が低い症例では HER2, KRAS, TP53 といったドライバー遺伝子の異常が多く、一方で免疫活
性が高い症例では PIK3CA やクロマチン制御分子の異常が多い。
展望
本研究によって、これまで発症要因が不明であった予後不良なびまん型胃がんについて飲酒並びに
アルコール代謝関連酵素の遺伝子多型が重要な危険因子であることを初めて明らかにしました。今後
飲酒に関連するゲノム異常がどのように発生するのかを詳細に検討することで、びまん型胃がんの予防
につなげていくことが期待されます。また、びまん型胃がんを含め、日本人胃がんにおける治療標的とな
るドライバー遺伝子や免疫療法の予測因子となりうるゲノムバイオマーカーの全体像を解明しました。こ
れらのデータは、今後日本人における胃がん治療法開発や予後改善に貢献することが期待されます。
発表論文
雑誌名: Nature Genetics
タイトル:Multi-ancestral genomic and transcriptomic analyses of gastric cancer
著者: Yasushi Totoki, Mihoko Saito-Adachi, Yuichi Shiraishi, Daisuke Komura, Hiromi
Nakamura, Akihiro Suzuki, Kenji Tatsuno, Hirofumi Rokutan, Natsuko Hama, Shogo
Yamamoto, Hanako Ono, Yasuhito Arai, Fumie Hosoda, Hiroto Katoh, Kenichi Chiba,
Naoko Iida, Genta Nagae, Hiroki Ueda, Chen Shihang, Shigeki Sekine, Hiroyuki Abe,
Sachiyo Nomura, Tetsuya Matsuura, Eiji Sakai, Takashi Ohshima, Yasushi Rino, Khay
Guan Yeoh, Jimmy So, Kaushal Sanghvi, Richie Soong, Akihiko Fukagawa, Shinichi
Yachida, Mamoru Kato, Yasuyuki Seto, Tetsuo Ushiku, Atsushi Nakajima, Hitoshi Katai,
Patrick Tan, Shumpei Ishikawa, Hiroyuki Aburatani, Tatsuhiro Shibata
掲載日:2023 年 3 月 13 日付(日本時間 3 月 14 日午前 1 時)

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