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資料2-1 先進医療Bの総括報告に関する評価表(告示番号旧42/jRCTs072200039) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30996.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第145回 2/9)《厚生労働省》
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は-9.5 mL/min/ 1.73m2と低下を認めたがこちらも臨床的に許容され
る変動範囲内であった。SF-36は凍結療法後大きな変化は認められな
かった。また、追加治療が行われた症例はなかった。以上より、
TSC-AMLに対する凍結療法は、クレアチニンとeGFRに臨床的に許容さ
れる変動を認めたものの、観察期間中に追加治療が必要になること
はなく、TSC-AMLに対する局所療法として有効な治療法になり得ると
考えられた。
○安全性の評価結果:
有害事象は15例全例で報告され、計79件であった。因果関係あり
の有害事象は14例に63件報告された。Grade3の有害事象が3例に3件
(AST上昇、血尿、慢性腎臓病)報告された。AST上昇、血尿は加療
することなく自然軽快した。慢性腎臓病は、合併症に慢性腎臓病と
IgA腎症があった症例で、ベースラインのeGFRは30.8 mL/min/1.73m2
と腎機能が低下しておりもともとGrade 2であった。9ヶ月後のeGFR
は26.7 mL/min/1.73m2と若干低下がみられたためGrade3として報告
された。重篤な有害事象は認めなかった。
○結論
TSC-AML には適応となっていない凍結療法の有効性、安全性を証明
するために本研究を行った。希少疾患であるため 15 例と症例数は少
ないものの、DCR=100%、ORR=93.3%と良好で期待通りの結果であった。
また、今回の腎機能低下に関しては、Grade が 1 段階上昇した症例が
15 例中 3 例(20%)に認めているが、頻度としては許容範囲である
と考えている。
現在のところ、TSC-AML に対して繰り返し行える局所療法はない。
本研究により TSC–AML に対する凍結療法の有効性を示し、安全性で
も特記すべき事象は報告されなかったため、今後は TSC–AML に対す
る治療選択肢の一つになると考えられる。また、TSC-AML に対してエ
ベロリムス内服を行っている患者は多いが、凍結療法を組み合わせる
ことによりエベロリムス内服を中断できる可能性を示すことが出来
たため、エベロリムス内服にかかる医療費の削減が期待できる。
臨 床 研 究 jRCTs072200039
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