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資料3-3-②西浦先生提出資料 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00395.html
出典情報 新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード (第104回 10/26)《厚生労働省》
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概要(続き)

【シナリオサマリー】
3つの流行に関する基本シナリオ(免疫逃避性を備えた変異株によってRt=1.2、
1.3、1.4)を考え、その患者数(報告数)と時点入院患者数(病床利用者数)を計
算した。それぞれの基本シナリオにおいて、過去の予防接種(2回目乃至3回目)の
接種率(最終到達率)と接種速度を参考に、予防接種シナリオを5つ検討した。接
種率の高さと速さの組み合わせ別の4つのシナリオと極めて速く高い接種率を達成
した場合のシナリオ5から成る、計5つのシナリオを検討した。
【結果】
高い予防接種率を速い速度で達成するシナリオで共通して、新規患者数と時点入
院患者数が10~20%だけ基本シナリオよりも低下するものと考えられた。Rt=1.3の
基本シナリオでは1038万人が累積で感染するものと考えられるが、予防接種率が高
く速いシナリオ1だと、それが858万人に抑えられるものと考えられた。また、Rt=
1.2だとより緩徐に流行が進み、予防接種の効果もより高いと考えられた。
【考察】
・現流行は流行の進展と共に予防接種が進むため、流行前から接種が完了している
時と比較して間接的効果が極めて顕著な訳ではない。
・他方、予防接種の進捗を確実に図ることで、時点入院患者数を20%程度相対的に
減少させるなど人口学的なインパクトは大きいものと考えられる。
・Rt=1.2などの緩徐に進む流行では予防接種の速度が間に合いやすい傾向があり、
人口学的な予防接種のインパクトも大きくなりやすいものと思われる。個人および
集団での感染予防策の組み合わせがあると、より間接的効果が期待されるものと思
われる。その点も含めてシナリオ計算をUpdateするため、今後もリアルタイムでの
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流行モニタリングが望ましい。