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【資料3】強度行動障害児者の実態把握等に関する調査 (10 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28272.html
出典情報 強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会(第1回 10/4)《厚生労働省》
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自治体調査結果

サービスにつながっていない事例

サービスにつながっていない方の状況を具体的に把握していると回答した自治体について、具体的なケースを自由記述で回答し
てもらった。各自治体からは111 ケース分の回答が得られた。自由記述に記載された内容をもとに、障害福祉サービス等に繋
がっていない強度行動障害者の特徴を以下の通り整理した。
○生活場所
111 ケースのうち、28 ケースが入院中などであり、残り83 ケースが在宅で生活しているとのことであった。入院中であることから、
障害福祉サービス等に繋がっていないとの回答がおおよそ3割弱あることが確認された。
○生活上の課題
13 ケースで対象者が利用する障害福祉サービス等事業所が見つからないとの回答であった。その他9 ケースでは家族等が高齢、病気
であることや、6 ケースでは独居であることなどが課題として挙げられた。例えば、施設入所したいが入所先が見つからず長期入院し
ているなどのケースも散見された。

○支援の困難さ
・20 ケースで自傷、他害が理由で障害福祉サービス等事業所に繋がらないとの回答であった。両親などへの他害、職員や他の利用者へ
の他害行為により利用を断られる、見つからない。そのため、自宅でひきこもっており、家族がその対応に追われている。
・自宅でのひきこもり、昼夜逆転といった支援の困難さについて指摘されているケースが9件あった。外出機会があっても、家族等の特
定の人としか外出しないなど、外出機会が極端に少ないケースが確認された。
・暴言、大声、奇声といったケースや異食をしてしまうケース、気に入らないと物を壊す・PC に水をかけるなどの破壊行為をしてしま
うケースなどが確認された。
・近隣等への迷惑行為があったとの回答も5ケースほど確認された。例えば、隣家に放尿をする、下半身を露出する、家電を屋外に放り
投げるなどの行為により警察が出動したとの事態も散見された。
・対人コミュニケーションが難しいためにサービスに繋がっていないとするケースが6ケースほどあった。家族等の特定の人としか会話
をしないといった場合や、他者と会うこと自体を拒否している場合、会えたとしても会話ができないといったケースもあれば、相手の
迷惑を顧みず電話をするなどコミュニケーションが多すぎて周囲が迷惑するなどのケースも確認された。
○その他の障害福祉サービス等に繋がらない理由
・14 ケースで家族が障害福祉サービス等の利用に消極的であるとの回答であった。また、本人がサービス利用に消極的、拒絶している
とのケースも11 件あった。
・家族が消極的であるとする理由はさまざまであるが、障害に対する理解の不足や過去の事業所とのトラブルから利用したくないとの意
向を示しているケースなどがある。他者が介入すると不穏になるからといった理由なども挙げられている。

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