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資 料2-1   血液製剤に関する医療機関からの感染症報告事例等について (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_27906.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会(令和4年度第2回 9/14)《厚生労働省》
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PMDA提出資料より血液対策課作成

感染症報告事例一覧

日赤番号

識別番号

報告受領日

販売名(一般名)

患者 年
性別 代

原疾患(簡略
名)

感染症名

投与年月

投与前検査(年月)

投与後検査(年月)

日赤投与前
検査
(年月)

日赤投与後
検査
(年月)

受血者個別
NAT

献血者個別NAT

併用血液製
剤等

備考

国内輸血用血液製剤

重篤性(担
供血者再献 同一供血者製剤 同一供血者製剤
重篤性(企
当医の見

確保
使用
業の見解)
解)

転帰

1本目輸血実施。
1本目輸血翌日 2本目輸血実施。
1本目輸血2日後 発熱あり。BT 38.8℃、BP 128/82 mmHg、HR 78 /min、SpO2 97%。
有意なCRPの上昇なし。
血液培養検査実施。
1本目輸血3日後 BT 40.5℃、BP 153/74 mmHg、HR 104 /min、SpO2 97%。
CRP 6.98 mg/dL、プロカルシトニン 12.99 mg/mL。
メロペネム 0.5 g×2回/day+バンコマイシン塩酸塩 1 g/day投与開始。
1本目輸血2日後実施の患者血液培養検査より、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を同定。
メロペネム投与中止。
1本目輸血4日後 BT 38.8℃、BP 110/71 mmHg、HR 103 /min、SpO2 97%。
1本目輸血7日後 BT 40.0℃、BP 109/71mmHg、HR 123 /min、SpO2 97%。

PDI-3-22AA-21000056
00009

2022/3/10

照射赤血球液-LR(人赤血球液(放射
線照射))



血液疾患
肝・胆・膵疾
70 患
肝・胆・膵疾


1本目輸血8日後 治療抵抗性で発熱、CRPの改善乏しく、全身状態悪化。
バンコマイシン塩酸塩 1.5 g/dayに増量。
ブドウ球菌
22/03
性敗血症

輸血前 BT 36.8℃、BP 139/84
mmHg、SpO2 98%。

1本目輸血10日後 BT 38.3℃、BP 117/65 mmHg、HR 119 /min、SpO2 94%。
バンコマイシン塩酸塩奏効せず。
ダプトマイシン 350 mg/day+メロペネム 0.5 g×2回/dayに変更するも発熱、CRP軽減乏しい。
転倒あり。頭部打撲。頭部CT検査にて、異常なし。

当該輸血用血液
の使用済みバッ
グ内残渣(2本)に て細菌培養試験
を実施し、陰性。

-

-

-

被疑薬:採血11日目の照射赤血球液-LR(1本)、採血12日目の照射赤血球液-LR(1本)

-

2本の原料血漿を
製造。全て確保 済み。

重篤

重篤

未回復

重篤

軽快

重篤

軽快

1本目輸血11日後 BT 39.0℃、BP 120/71 mmHg、HR 107 /min、SpO2 95%(O2 1 L/min)。
1本目輸血12日後 BT 39.7℃、BP 100/54 mmHg、HR 108 /min、SpO2 91%(O2 1 L /min)。
再度、転倒あり。頭部打撲。頭部CT検査にて、右円蓋部に厚さ14mmの硬膜下血腫あり。左方への正中偏位あり。血小板数が少ない
ため、開頭血腫除去術の適応はなく、穿頭血腫除去術でも血腫の十分な回収は困難。現状ではなす術なく経過観察。
呼びかけに対する反応鈍く、眼球右方偏位もみられ、睫毛反射も鈍くなっていた。
1本目輸血13日後 BP 116/75 mmHg、HR 83 /min、SpO2 92%(O2 5 L/min)。
バイタル測定6時間58分後 BT 37.7℃。
意識レベル JCS 300。
1本目輸血14日後 呼吸状態、急速に悪化。
BT 36.6℃、BP 79/45 mmHg、HR 54 /min、SpO2 91%(O2 5 L/min)。
バイタル測定6時間45分後 鼻出血著明。出血傾向が目立つ。
バイタル測定7時間45分後 呼吸が浅い。
バイタル測定8時間21分後 呼吸停止。急性硬膜下血腫にて、患者死亡。剖検なし。副作用と死亡との関連性なし。

輸血開始40分後 輸血終了。BT 36.9℃、BP 112/58 mmHg、HR 79 /min、SpO2 97%。
輸血終了1時間後 悪寒出現。BT 37.4℃、BP 140/72 mmHg、HR 93 /min、SpO2 97%。d-クロルフェニラミンマレイン酸塩投与。
COVID-19抗原検査の結果、陰性。
輸血終了2時間10分後 戦慄あり。血液培養検査実施。ヒドロコルチゾンリン酸エステルナトリウム100 mg 静脈内投与。セフェピム塩
酸塩水和物 1 g 静脈内点滴投与。
輸血終了2時間40分後 BT 40.5℃、BP 96/38 mmHg、HR 95 /min、SpO2 90%。O2 2 L/min開始。嘔吐あり。
SpO2 94%(O2 2 L/min)。
輸血終了3時間40分後 入院。喘鳴あり。BT 38.9℃、BP 101/49 mmHg、HR 86 /min、SpO2 97%(O2 2 L/min)。アドレナリン 0.3 アン
プル皮下注射投与。ファモチジン 20 mg静脈内点滴投与。
輸血終了6時間10分後 BT 38.8℃、BP 73/46 mmHg、HR 98 /min、SpO2 96%(O2 1 L/min)。補液投与。
輸血終了9時間10分後 BP 66/42 mmHg。ノルアドレナリン開始。
輸血翌日 BT 37.5℃、BP 77/49 mmHg(ノルアドレナリン0.25γ投与下)、HR 93 /min、SpO2 97%(O2 カヌラ 1 L/min)。
体温測定2時間17分後 BT 37.5℃、BP 86/61 mmHg。バンコマイシン塩酸塩投与開始。
輸血日実施の患者血液培養検査より、グラム陽性球菌を検出。

PDI-3-22AA-21000057
00010

2022/3/14

照射濃厚血小板-LR(人血小板濃厚液

(放射線照射))

70

血液腫瘍
循環器疾患
レンサ球菌
循環器疾患
22/03
性敗血症
腎・泌尿器系
疾患

輸血前 BT 36.5℃、BP 110/66
mmHg、HR 81 /min。

輸血2日後 レボフロキサシン水和物+ダプトマイシンに変更。血圧はノルアドレナリン投与下で安定。
HR 150~160 /minに増加(心房粗動)。酸素化悪化。ベラパミル塩酸塩、ジゴキシンに反応せず。
心拍測定1時間20分後 BT 37.4℃、BP 102/70 mmHg(ノルアドレナリン0.16 γ投与下)、HR 170 /min(心房細動)、SpO2 95%(O2 カ
ヌラ 3 L/min)。
夕方 除細動。
同一採血番号の
夜 非侵襲的陽圧換気療法(NIPPV)開始。
血漿にて無菌試
験を実施し、適
輸血3日後 BT 37.8℃、BP 107/71 mmHg(ノルアドレナリン0.2 γ投与下)、HR 147 /min(心房細動)、SpO2 95%(O2 NIPPV 3
合。
L/min)。
再び、心房粗動。ランジオロール塩酸塩投与でレートコントロール。

-

-

-

-

被疑薬:採血4日目の照射濃厚血小板-LR(1本)

-

1本の原料血漿、
1本の濃厚血小板 濃厚血小板-LR
-LRを製造。原料 は医療機関へ供 重篤
血漿は確保済
給済み。
み。

当該輸血用血液
の残余にて細菌
培養試験及びエ
ンドトキシン試験
を実施。
細菌培養試験:陰
性。
エンドトキシン試
験:基準値以下。

-

-

-

被疑薬:採血9日目の照射赤血球液-LR(1本)

-

1本の新鮮凍結血
漿を製造。確保済 み。

輸血4日後 BT 37.6℃、BP 155/77 mmHg、HR 74 /min、SpO2 92%(O2 NIPPV 4 L/min)。ノルアドレナリン終了。
輸血日実施の患者血液培養より、Streptococcus dysgalactiae ssp. equisimilis を同定。
ペニシリンに感受性あり、抗生剤アンピシリンナトリウムに変更。
輸血5日後 BT 37℃台まで解熱。NIPPV終了。
BT 37.4℃、BP 112/67 mmHg、HR 78 /min(心房細動)、SpO2 96%(O2 カヌラ 3 L/min)。
輸血6日後 BT 37.0℃、BP 151/83 mmHg、HR 78 /min(心房細動)、SpO2 98%(O2 カヌラ 1 L/min)。
輸血7日後 BT 37.2℃、BP 126/72 mmHg、HR 102 /min(心房細動)、SpO2 96%(O2 カヌラ 1 L/min)。
意識状態良好。
輸血8日後 BT 36.4℃、BP 99/55 mmHg、HR 84 /min(心房細動)、SpO2 97%(O2 カヌラ 1 L/min)。
ICUから一般病棟へ移動。
輸血9日後 BT 36.7℃、BP 113/60 mmHg、HR 74 /min(心房細動)、SpO2 95%(O2 カヌラ 1 L/min)。
輸血10日後 BT 35.9℃、BP 106/56 mmHg、HR 71 /min(心房細動)、SpO2 96%(O2 カヌラ 1 L/min)。

輸血前日 血液ガス検査にて、
pH 7.423、PaO2 108 mmHg、
PaCO2 32.5 mmHg、SpO2 95%
(人工呼吸 FiO2 35%)。
輸血量 0mL、輸液量 1742mL、
尿量 1690mL。

PDI-3-22AA-22000003
00012

2022/4/21

照射赤血球液-LR(人赤血球液(放射
線照射))



80

循環器疾患
細菌感染
その他の疾患

22/04

輸血前臨床的心不全なし。
輸血開始8時間24分前 血液ガス
検査にて、pH 7.380、PaO2 77.5
mmHg、PaCO2 37.1 mmHg、
SpO2 94%(人工呼吸 FiO2
30%)。
輸血開始6時間45分前 胸部聴
診にて、異常なし。
輸血開始6時間18分前 胸部X線
検査にて、両側性浸潤影あり。
心拡大あり(CTR 60%)。
輸血開始1時間57分前 胸部CT
検査にて、胸水あり。
輸血開始1時間45分前 BT
37.7℃、BP 105/50 mmHg、HR
95 /min、SpO2 94%(O2投与
下)。

輸血開始15分後 BT 38.7℃、BP 115/45 mmHg、SpO2 94%(O2投与下)。
輸血開始43分後 血液ガス検査にて、pH 7.324、PaO2 52.0 mmHg、PaCO2 32.9 mmHg(人工呼吸 FiO2 50%)。
輸血開始45分後 BT 38.8℃、BP 190/75 mmHg、HR 150 /min、SpO2 86%(O2投与下)。輸血中止。
酸素飽和度低下、頻呼吸、発熱あり。腹部、右下肢の皮疹あり。人工呼吸管理中で呼吸器設定を上げてP/Fなどを管理。アドレナリン
0.3 mg筋肉内注射したが反応なし。
血液培養検査実施。深鎮静しバイタルサインは落ち着いた。スワンガンツカテーテルで左房圧の上昇なし。
セフェピム塩酸塩投与開始。
輸血開始1時間後 胸部聴診にて、断続性ラ音あり。以前からあるも少し増悪。
輸血開始1時間2分後 胸部X線検査にて、両側性浸潤影あり。心拡大なし。浸潤影は悪化。肺水腫の所見あり。
輸血開始1時間9分後 血液ガス検査にて、pH 7.301、PaO2 63.7 mmHg、PaCO2 34.7 mmHg(人工呼吸 FiO2 80%)。
輸血開始1時間15分後 BT 39.6℃、BP 145/55 mmHg、HR 145 /min。O2投与下。
輸血開始2時間19分後 胸部CT検査にて、胸水あり。肺水腫はそこまで強くない。胸水減少。
輸血開始3時間41分後 血液ガス検査にて、pH 7.405、PaO2 106 mmHg、PaCO2 26.5 mmHg(人工呼吸 FiO2 80%)。
輸血開始4時間15分後 BT 38.8℃、BP 100/55 mmHg、HR 130 /min、SpO2 99%(O2投与下)。
輸血開始8時間5分後 血液ガス検査にて、pH 7.335、PaO2 134 mmHg、PaCO2 40.6 mmHg(人工呼吸 FiO2 80%)。
輸血量 不明、輸液量 774mL、尿量 200mL。
輸血翌日 BT 36.8℃、BP 105/55 mmHg、HR 105 /min、SpO2 99%(人工呼吸 FiO2 40%)。
体温測定2時間後 血液ガス検査にて、pH 7.409、PaO2 114、PaCO2 31.3、SaO2 98.3%(人工呼吸 FiO2 40%)。
輸血量 0mL、輸液量 1828mL、尿量 670mL。

重篤

輸血2日後 BT 37.4℃、BP 120/50、PR 125/min、SpO2 95%(人工呼吸 FiO2 35%)。
体温測定51分後 血液ガス検査にて、pH 7.474、PaO2 72.6、PaCO2 35.2、SaO2 95.3%(人工呼吸 FiO2 35%)。
輸血日実施の患者血液培養検査より、Enterobacter cloacae complex を検出。
輸血3日後 BT 36.7℃、BP 100/50、PR 105/min、SpO2 100%(人工呼吸 FiO2 50%)。
体温測定2時間19分後 血液ガス検査にて、pH 7.426、PaO2 149、PaCO2 42.1、SaO2 99.1%(人工呼吸 FiO2 50%)。
輸血4日後 BT 36.5℃、BP 120/60、PR 97/min、SpO2 96%(人工呼吸 FiO2 30%)。血液ガス検査にて、pH 7.482、PaO2 75、PaCO2
34.1、SaO2 96.2%(人工呼吸 FiO2 30%)。
肺水腫は徐々に改善したが、原疾患のため、人工呼吸器管理は継続中。

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