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【資料No.6】新型コロナウイルス感染症の感染状況等 (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26901.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会(令和4年度第3回 7/20)、医薬品第二部会(令和4年度第6回 7/20)(合同開催)《厚生労働省》
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≪参考:オミクロン株とその亜系統の特徴に関する知見≫

第90回(令和4年7月13日)
新型コロナウイルス感染症対策
アドバイザリーボード資料1より抜粋

【感染性・伝播性】オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の
再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。なお、報告されているデータによれば、これ
までの株と同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
【感染の場・感染経路】国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、感染経路もこ
れまでと同様、飛沫が粘膜に付着することやエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
【重症度】オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低いことが示されているが、現時点で分析さ
れたオミクロン株による感染の致命率は、季節性インフルエンザの致命率よりも高いと考えられる。また、肺炎の発症率についても季節性
インフルエンザよりも高いことが示唆されているが、限られたデータであること等を踏まえると、今後もさまざまな分析による検討が必要。
今回の感染拡大における死亡者は、昨年夏の感染拡大と比べ、80歳以上の占める割合が高くなっている。例えば、感染する前から高齢
者施設に入所している利用者が感染し、基礎疾患の悪化等の影響で死亡するなど、新型コロナウイルス感染症が直接の死因でない事例
も少なくないことが報告されている。高齢の感染者や基礎疾患を有する感染者の基礎疾患の増悪や、心不全や誤嚥性肺炎等の発症にも
注意が必要。
【ウイルスの排出期間】オミクロン株感染症例におけるウイルスの排出は、時間の経過とともに減少する。有症状者では、発症日から10日目
以降において、排出する可能性が低くなることが示された。なお、無症状者では、診断日から8日目以降において排出していないことが示
された。
【ワクチン効果】初回免疫によるオミクロン株感染に対する感染予防効果や発症予防効果は著しく低下する。入院予防効果については、半年
間は一定程度保たれているものの、その後50%以下に低下することが報告されている。一方で、3回目接種によりオミクロン株感染に対
する感染予防効果、発症予防効果や入院予防効果が回復することや、3回目接種後のワクチン効果の減衰についても海外から報告され
ている。
【オミクロン株の亜系統】
世界におけるBA.4系統及びBA.5系統の占める割合が増加しており、これらの系統はBA.2系統と比較して感染者増加の優位性が示唆され
ている。世界的には、BA.4系統及びBA.5系統へ置き換わりつつある中で、陽性者数が増加傾向となっている。なお、東京都のデータに基
づき算出されたBA.5系統の実効再生産数は、BA.2と比較して約1.27倍とされた。
WHOレポートでは、複数の国から集積した知見によると、BA.4系統及びBA.5系統に関して、既存のオミクロン株と比較した重症度の上昇
は見られないとしている。一方で、国内の実験室内のデータからは、BA.5系統はBA.1およびBA.2系統よりも病原性が増加しているとする
報告があるが、臨床的には現時点では確認されていない。また、BA.4およびBA.5系統中心に感染者数が増えている国では、入院者数・重
症者数が増加していることに注意を要する。
BA.4系統及びBA.5系統は全て国内及び検疫で検出されている。ゲノムサーベイランスによると、引き続き国内ではBA.2系統が主流であ
るが、BA.5系統については検出割合が増加しており、置き換わりが進んでいる。ウイルスの特性について、引き続き、諸外国の状況や知
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見を収集・分析するとともに、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていくことが必要としている。