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資料2-1 先進医療Bの総括報告に関する評価表(修正)(告示番号旧24) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26038.html
出典情報 先進医療会議 先進医療技術審査部会(第135回 6/16)《厚生労働省》
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○試験期間:
2016年4月~2021年10月
医 療 技 術 ○有効性の評価結果:
の試験結


DVSS を用いた広汎子宮全摘術は、開腹症例を認めず 100%で完遂
され、主要評価項目である出血少量手術成功に関して、断端陰性で出
血量 300ml 以下は 87/100 例で 0.87、95%信頼区間は 0.788~0.9289
(閾値 0.75)であり、高い根治性を担保しつつ大幅な出血減量を認
めた。摘出検体の適切性に関しては、断端が陽性であった 3 例はいず
れも進行期 2b の症例であり、腟壁ならびに膀胱壁に広範囲の浸潤が
あったものと推測される。このことから、2b 期以下の症例において
は、DVSS を用いることで開腹における広汎子宮全摘術と同等に十分
適切な検体を摘出できると考える。全生存期間ならびに無再発生存期
間に関しては、術後 1 年での死亡例は認めず、再発に関しては、1b1
期以下では 6.8%と低値である一方で、1b2 期以上では 30.8%と高値
を示した。これらは1年間のみの結果であるため、引き続き新たな観
察研究でその結果を検討する必要がある。以上より、広汎子宮全摘術
における本術式の有効性が評価されたものと考える。
○安全性の評価結果:
本試験での平均手術時間は 445.6 分であり、ヒストリカルコント
ロールでは 317 分と手術時間の延長を認めたが、リンパ節の摘出個
数、輸血、排尿機能などについてはヒストリカルコントロールの結果
とほぼ同様の成績を得ることができた。一方で本試験においては、プ
ロトコル治療が原因での死亡例がなく、重篤な有害事象も 8%と低い
発生率に抑えることができた。また、試験機器の不具合に関しては、
2 件に認められたが、いずれも DVSS 本体の不具合によるものではな
く、DVSS による手術の安全性は確かめられた。以上より、従来の術
式に比べ安全性の面で同等あるいはそれ以上の評価が期待できる。
○結論:
今回の研究において、手術支援ロボットDVSSを用いることで従来
の開腹手術による広汎子宮全摘術と同等の根治性を持って低侵襲手
術を行うことができた。今後は、予後に関して継続して検討を行っ
ていくことになる。

臨 床 研 究 UMIN000022278
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