よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料4 母子健康手帳に関する検討会報告書(平成23年11月) (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25683.html
出典情報 母子健康手帳、母子保健情報等に関する検討会(第1回 5/27)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

意識や状況の変化、妊婦健康診査の充実(公費負担の対象となる健康診査の回数が5
回から 14 回に増えるとともに、HTLV-1 抗体検査や性器クラミジア検査等の検査項目
の追加が行われた)を踏まえ、妊娠経過に関する記載欄を拡充することが適当であり、
全体の分量を考慮しつつ、妊娠・分娩のリスクについて、高齢妊娠や喫煙、基礎疾患
への注意などを記載することが必要である。なお、妊婦自身による「リスク自己評価」
の導入についても議論を行ったが、評価の手法としての成熟度や実施体制の地域格差
などの問題があり、導入は困難と考えられる。また、陣痛促進剤のリスクについては、
関係学会で妊産婦に対する説明と同意の推進等が図られていることから、薬の一般的
な注意に加えて特記する必要性は低いと考えられる。
その他、①胎児発育曲線、②感染症検査結果、③妊婦健康診査及び超音波検査結果、
④妊産婦自身による記録の充実については、以下のとおりと考えられた。
① 胎児発育曲線については、乳幼児身体発育曲線のように国の統計調査に基づ
いたものではないが、日本超音波医学会及び日本産科婦人科学会によって標
準化された計測法による基準値に基づき作成※されており、会員等への周知が
図られ一般化されている。胎児発育曲線を母子健康手帳に掲載し、そこに胎
児の推定体重を記入することで、胎児の状態の把握、母性の涵養に資するこ
とが期待されるが、胎児の推定体重の意義に関する一般の理解や、市町村に
おける相談対応等の課題があることから、希望する市町村が導入できるよう
任意様式に位置づけることが適当である。


文献
・日本超音波医学会:「超音波胎児計測の標準化と日本人の基準値」の公示につい
て.超音波医学 2003;30;J415-J440
・日本産科婦人科学会周産期委員会提案:超音波胎児計測の標準化と日本人の基準
値.日本産科婦人科学会誌 2005;57;92-117

② 感染症検査については、検査の促進を図るために、公費負担の対象として追
加された検査項目についても、実施の有無を記録できるよう省令に記入欄を
追加する必要がある。なお、医療機関において検査結果を記入する場合には、
個人情報保護の観点から妊婦本人の了解が必要であることに留意する必要が
ある。また記入しない場合でも、医療機関から検査結果の複写を配布する等
の工夫をすることが望ましい。
③ 妊婦健康診査については、近年の妊婦健康診査の公費負担回数の充実に対応
するよう、記録欄を増やす必要がある。また、妊婦健康診査においては、標
準的に超音波検査を4回実施していることから、その他の検査の記録欄に超
音波検査結果を記入できるようにするなど充実を図ることが適当である。な
お、妊婦健康診査の記録については、全経過を見開き2ページで一覧できる
3