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資料1-2-12診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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正常大血管型で肺動脈狭窄を伴わない場合は、乳児期に心内修復術(心内導管を用いた心室内血流転
換術)が行われる。正常大血管型で右室流出路及び肺動脈狭窄が高度な場合は、ファロー四徴症に準じ
て、適切な時期(新生児期から乳児期前半)に BT シャント手術を行い、肺血流量を増やしてチアノーゼを
改善させるとともに左心室容積を発達させ、1 歳前後に右室流出路拡大形成術及び心内修復術(心内導
管を用いた心室内血流転換術)を行う。
大血管転位型で肺動脈狭窄がない場合は、完全大血管転位の II 型に準じて心室内血流転換術を伴う動
脈スイッチ手術を行う。肺動脈狭窄を伴う場合は、通常 Rastelli 手術が選択される。
右室容積が狭小で心室内血流転換が困難な遠隔型心室中隔欠損症例では2心室修復を行わず、単心
室循環として Glenn 手術及び Fontan 手術を実施する。

5.予後
外科治療未施行の場合両大血管右室起始では、1年生存率患者の解剖学的異常に応じて実施された
手術術式により予後が 75%、3年生存率が 60%、10 年生存率が 30%と言われる。左右される。
正常大血管型で右室流出路狭窄により右室流出路拡大形成術や Rastelli 手術を行った症例では、ファロ
ー四徴症の予後に準じ、遠隔期、特に成人期以降も死亡が増加し、死亡原因では、術後遺残症としては
低酸素血症、脳梗塞、脳膿瘍、心不全、腎不全などである。ラステリ手術の成人期以降には、の肺動脈弁
狭窄及び閉鎖不全による右室拡大、右室機能不全、二次的な三尖弁閉鎖不全や、心室及び心房不整脈
の出現が問題となる。MRI 検査で右室容積を計測し、右心機能不全で、再手術が必要不可逆的になったり、
心不全なる以前になったり右室流出路再建術を実施する可能性がある。
大血管転位型で大血管転換術を行った症例では、概ね完全大血管転位症の動脈スイッチ手術の予後に
準じる。肺動脈狭窄により Rastelli 手術を行った症例では、肺動脈弁狭窄・閉鎖不全の遺残が問題となる。
遠隔型心室中隔欠損で Fontan 型手術を行った症例では、他の単心室循環疾患の予後に準じる。

○ 要件の判定に必要な事項
1. 患者数
約 5,500 人(ファロー四徴症類縁疾患の総数。)000 人
2. 発病の機構
不明
3. 効果的な治療方法
未確立(手術療法も含め根治療法はない。)
4. 長期の療養
必要
5. 診断基準
あり(学会作成の診断基準あり。)
6. 重症度分類

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