よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1-2-12診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (33 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

214 心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症
215 ファロー四徴症
216 両大血管右室起始症
○ 概要

1.概要
ファロー四徴症類縁疾患とは、ファロー四徴症に類似の血行動態をとる疾患群であり、ファロー四徴症、
心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖、両大血管右室起始症が含まれる。心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症
は、ファロー四徴症における肺動脈狭窄が重症化して肺動脈閉鎖となった型であり、別名、極型ファロー
四徴症とも呼称される。両大血管右室起始症は、は、1) 大動脈と肺動脈の2つの大血管のうち、どちらか
一方の大血管が完全に、右心室から、さらに他方の大血管がも 50%以上、が右心室から起始するし、2)
後方大血管の半月弁と房室弁の間に筋性組織(心室漏斗部鄒壁)が存在する疾患である。共通する特徴
として、①(図1)。分類として、大血管の位置関係により、正常大血管型(後方の大動脈が心室中隔に騎
乗するタイプ)と大血管転位型(後方の肺動脈が心室中隔に騎乗するタイプ)に分けられる。また心室中隔
欠損孔の位置によって、1) 大動脈弁下型心室中隔欠損、2) 肺動脈弁下型心室中隔欠損、3) 両大血管
型心室中隔欠損、②肺動脈狭窄ないし閉鎖、③4) 遠隔型心室中隔欠損に分類される。
両大血管の位置関係、両大血管と心室の解剖学的連続性の異常、④右室肥大が存在する。肺動脈弁が
閉鎖していたり、肺動脈が低形成であったりする場合には、肺血流は動脈管に依存することが多い。原因
は不明で心室中隔欠損、及び漏斗部中隔と心室中隔との空間的な位置関係により、広いスペクトラムを示
す疾患群である。
ファロー四徴症類縁疾患には、1)高度肺動脈低形成のため心内修復術ができない場合、2)心内修復
術後だが、成人期以降に、右室不全、左室不全が存在する場合がある。
外科治療をしなければ、1年生存率は 75%、3年生存率は 60%、10 年生存率は 30%といわれる。肺動
脈低形成で心内修復術ができない例では、成人期の死亡原因は低酸素血症、脳梗塞、脳膿瘍、心不全、
腎不全などである。ラステリ(Rastelli)手術など心内修復術が施行された例では、成人期以降に、右室不
全、左室不全が進行する例があり、肺動脈弁閉鎖不全や右心機能不全となる。

- 33-