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感染症週報 2026年第6週(2月2日-2月8日) (10 ページ)
出典
| 公開元URL | https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/idwr/2026/index.html |
| 出典情報 | 感染症週報 2026年第6週(2月2日-2月8日)(2/20)《国立感染症研究所》 |
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Infectious Diseases Weekly Report Japan
2026年 第6週
(2月2日〜 2月8日)
:通巻第28巻 第6号
注目すべき感染症
◆麻しん 2026年第1~6週(2026年2月12日現在)
麻しんは麻疹ウイルスを病原体とする感染症であり、高熱、全身の発疹、カタル症状を特徴
とし、主に空気感染・飛沫感染・接触感染を感染経路とする感染力の非常に強いウイルス感
染症である。乳幼児が麻しんに罹患した時に合併することが多い麻しん肺炎、麻しん患者
1,000~2,000人に一人の割合で合併する麻しん脳炎は麻しんによる主要な死亡原因である。ま
た、主に乳児期に麻しんに罹患・回復した後、数年~十数年の期間を経て、重篤な亜急性硬
化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis:SSPE)を発症することがある。麻しんに
対する特異的な治療法はなく対症療法が中心となるが、事前に予防接種を受けることで、麻し
んを予防することができる。日本は2015年にWHOの西太平洋地域麻しん排除認定委員会より
麻しん排除状態であると認定され、その後も2024年まで排除状態の維持が確認されている。排
除状態を維持するためには、高い予防接種率の確保、継続的な麻しんサーベイランスの実施、
ならびに迅速なアウトブレイク対応が不可欠であり、国内では麻しんに関する特定感染症予防
指針(平成19年厚生労働省告示第442号:https://www.mhlw.go.jp/content/000503060.pdf)
に基づき、排除状態の維持が対策目標として掲げられている。本稿は、主に感染症発生動向調
査に基づく国内の麻しんの疫学状況に関する直近の情報を提供することを目的としてまとめた
ものである。
2026年第1~6週に診断された麻しんの累積報告数(2026年2月12日現在)は32例であり、
2020~2025年の同期間におけるいずれの年の累積報告数も上回った。週ごとの報告数は、第
1週で1例、第2週で0例、第3週で2例、第4週で5例、第5週で15例、第6週で9例となっている。
報告された32例のうち、全例が届出に必要な病原体診断を満たした検査診断例であり、う
ち、臨床症状の3つ(発疹、発熱、カタル症状)すべてを満たす典型的な「麻しん」が24例、臨床
3症状のうち、1つもしくは2つを満たす
「修飾麻しん」が8例であった。性別では男性20例、女性
12例であり、年齢中央値は30.5歳(範囲1~58歳)であった。12都道府県から報告があり、都道
府県別の報告数は、東京都で6例、栃木県、新潟県、大阪府で各4例、埼玉県、千葉県で各3例、
岩手県、神奈川県で各2例、北海道、茨城県、愛知県、京都府で各1例であった。推定感染地域
は国内が14例(うち都道府県不明4例)、国外が11例(インドネシア8例、韓国1例、インドネシ
ア/シンガポール1例、フィンランド/イタリア/フランス1例)、国内・国外不明が7例であった。
医療機関や保健所等により収集されたワクチン接種歴の情報について、1~5歳(第1期定期接
種済み年齢群)と、6歳以上(第2期定期接種済み年齢群)に分けて接種歴を整理したところ、
1~5歳の4例では、接種歴なしが3例、1回が1例であった。一方、6歳以上の28例では、接種歴
なしが5例(18%)、1回が9例(32%)、2回が4例(14%)、不明が10例(36%)であった。2回接種
歴ありの4例のうち麻しんは3例、修飾麻しんは1例であった。接種歴なしの8例はすべて麻しん
であった。
また、2026年2月12日現在、上記の32例のうち18例から検出された麻疹ウイルスの情報が感
染症サーベイランスシステムに報告されており、遺伝子型の内訳はB3型15例(83%)、D8型3例
(17%)であった。
近年、世界各国で麻しんの流行が報告されており、北米でのアウトブレイクの発生や、カナ
ダにおける排除状態の喪失が確認されるなど、国際的な流行状況の変化が認められた。日本で
は国内感染例の報告もみられる一方で、海外からの輸入症例が引き続き報告されており、海外
渡航予定者においては渡航先の流行状況や予防接種歴を確認の上、必要に応じてワクチン接
Ministry of Health, Labour and Welfare / Japan Institute for Health Security, National Institute of Infectious Diseases
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2026年 第6週
(2月2日〜 2月8日)
:通巻第28巻 第6号
注目すべき感染症
◆麻しん 2026年第1~6週(2026年2月12日現在)
麻しんは麻疹ウイルスを病原体とする感染症であり、高熱、全身の発疹、カタル症状を特徴
とし、主に空気感染・飛沫感染・接触感染を感染経路とする感染力の非常に強いウイルス感
染症である。乳幼児が麻しんに罹患した時に合併することが多い麻しん肺炎、麻しん患者
1,000~2,000人に一人の割合で合併する麻しん脳炎は麻しんによる主要な死亡原因である。ま
た、主に乳児期に麻しんに罹患・回復した後、数年~十数年の期間を経て、重篤な亜急性硬
化性全脳炎(subacute sclerosing panencephalitis:SSPE)を発症することがある。麻しんに
対する特異的な治療法はなく対症療法が中心となるが、事前に予防接種を受けることで、麻し
んを予防することができる。日本は2015年にWHOの西太平洋地域麻しん排除認定委員会より
麻しん排除状態であると認定され、その後も2024年まで排除状態の維持が確認されている。排
除状態を維持するためには、高い予防接種率の確保、継続的な麻しんサーベイランスの実施、
ならびに迅速なアウトブレイク対応が不可欠であり、国内では麻しんに関する特定感染症予防
指針(平成19年厚生労働省告示第442号:https://www.mhlw.go.jp/content/000503060.pdf)
に基づき、排除状態の維持が対策目標として掲げられている。本稿は、主に感染症発生動向調
査に基づく国内の麻しんの疫学状況に関する直近の情報を提供することを目的としてまとめた
ものである。
2026年第1~6週に診断された麻しんの累積報告数(2026年2月12日現在)は32例であり、
2020~2025年の同期間におけるいずれの年の累積報告数も上回った。週ごとの報告数は、第
1週で1例、第2週で0例、第3週で2例、第4週で5例、第5週で15例、第6週で9例となっている。
報告された32例のうち、全例が届出に必要な病原体診断を満たした検査診断例であり、う
ち、臨床症状の3つ(発疹、発熱、カタル症状)すべてを満たす典型的な「麻しん」が24例、臨床
3症状のうち、1つもしくは2つを満たす
「修飾麻しん」が8例であった。性別では男性20例、女性
12例であり、年齢中央値は30.5歳(範囲1~58歳)であった。12都道府県から報告があり、都道
府県別の報告数は、東京都で6例、栃木県、新潟県、大阪府で各4例、埼玉県、千葉県で各3例、
岩手県、神奈川県で各2例、北海道、茨城県、愛知県、京都府で各1例であった。推定感染地域
は国内が14例(うち都道府県不明4例)、国外が11例(インドネシア8例、韓国1例、インドネシ
ア/シンガポール1例、フィンランド/イタリア/フランス1例)、国内・国外不明が7例であった。
医療機関や保健所等により収集されたワクチン接種歴の情報について、1~5歳(第1期定期接
種済み年齢群)と、6歳以上(第2期定期接種済み年齢群)に分けて接種歴を整理したところ、
1~5歳の4例では、接種歴なしが3例、1回が1例であった。一方、6歳以上の28例では、接種歴
なしが5例(18%)、1回が9例(32%)、2回が4例(14%)、不明が10例(36%)であった。2回接種
歴ありの4例のうち麻しんは3例、修飾麻しんは1例であった。接種歴なしの8例はすべて麻しん
であった。
また、2026年2月12日現在、上記の32例のうち18例から検出された麻疹ウイルスの情報が感
染症サーベイランスシステムに報告されており、遺伝子型の内訳はB3型15例(83%)、D8型3例
(17%)であった。
近年、世界各国で麻しんの流行が報告されており、北米でのアウトブレイクの発生や、カナ
ダにおける排除状態の喪失が確認されるなど、国際的な流行状況の変化が認められた。日本で
は国内感染例の報告もみられる一方で、海外からの輸入症例が引き続き報告されており、海外
渡航予定者においては渡航先の流行状況や予防接種歴を確認の上、必要に応じてワクチン接
Ministry of Health, Labour and Welfare / Japan Institute for Health Security, National Institute of Infectious Diseases
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