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(別紙1)[696KB] (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00110.html
出典情報 先進医療会議(第148回 11/6)《厚生労働省》
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別紙1-1

様式第5号

先進医療の内容 (概要)
先進医療の名称:心臓移植レシピエント由来凍結保存同種組織を用いた外科治療
適応症:感染性心臓疾患(感染性心内膜炎、人工弁感染など)、大動脈基部置換術後の弁
機能不全や仮性動脈瘤に対する再手術、肺動脈閉鎖や狭窄を有する先天性心疾患(ファロ
ー四徴症、総動脈管症、肺動脈閉鎖・狭窄症と心室中隔欠損を合併する完全大血管転位
症、両大血管右室起始症、修正大血管転位症など)
、自己肺動脈弁を用いた大動脈基部置
換術(ロス手術)
、右室流出路再建術後の弁機能不全や仮性動脈瘤に対する再手術。
(先進性)
本邦における感染性心臓疾患に対する年間手術症例は 2100 例程度であるが、その中
でも膿瘍形成を有するなど重篤な感染性心臓疾患においては、標準的な手術である人工
弁などの人工材料を用いた手術の死亡率が 10%を超えるなど高リスクであることが知
られている。一方、凍結保存同種心臓弁・血管組織は、感染に対する高い抵抗性を有し、
従来の人工材料に比し低い手術リスクと高い治療効果が得られる。また、小児や若年者
の右室流出路の再建を要する疾患においては、凍結保存同種心臓弁・血管組織は人工弁
などの人工材料と比較して組織親和性と柔軟性が高く、高い治療効果が得られる。
(概要)
当該技術は、心臓移植レシピエントの摘出心から心臓弁を採取、凍結保存し、これを
感染性心臓疾患や小児、若年者における心臓血管疾患の外科的治療に際し移植するもの
で、手順の概要は以下のとおりである。
本邦において非生体ドナー由来の凍結保存同種組織・血管組織の移植医療は、保険診
療として実施(K939-6 凍結保存同種組織加算)されており、従来の非生体ドナー由来と
比較して、当該手術の心臓移植レシピエント由来の凍結保存同種心臓弁組織の移植医療
の安全性および有効性を検証する。
1.

心臓移植を受ける者から摘出した心臓から、大動脈弁および肺動脈弁を採取す

る。
2.

採取した大動脈弁および肺動脈弁について、保存作業を実施し、液体窒素下で凍

結保存する。
3.

感染性心臓疾患や小児、若年者における心臓血管疾患の患者の治療に際し、凍結

保存された大動脈弁もしくは肺動脈弁を解凍し、移植する。
4.

移植後の経過について評価を行う。

(効果)
当該先進医療は、ドナーの対象を非生体から心臓移植レシピエントにも拡大すること
によりドナー不足の解消と、それに伴い当該外科治療をより多くの患者が享受できる効
果が期待される。
(先進医療にかかる費用)
本技術に係る総費用は 6,515,706 円である。先進医療に係る費用は 816,100 円であり、
このうち研究者負担(研究費)は 763,100 円とするため、患者負担は 53,000 円となる。
医療保険による支払いは、3割負担の保険診療の場合は 1,965,735 円で、よって患者負
担合計額は 2,018,735 円である。
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