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2025年7⽉8⽇ 歯周病菌と低酸素が多発性硬化症を悪化させる 新たな仕組みを解明 (2 ページ)

公開元URL https://www.isct.ac.jp/plugins/cms/component_download_file.php?type=2&pageId=&contentsId=1&contentsDataId=1878&prevId=&key=a0bd1de06b57f5ebb4610c3a26d900df.pdf&fileName=sciencetokyopr20250708-okano
出典情報 東京科学大学 プレスリリース(7/8)《東京科学大学》
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●背景
歯周病は、歯周組織における慢性の炎症疾患であり、その原因は、さまざまな歯周病
原細菌によって構成される細菌性バイオフィルムです。つまり、歯周病は細菌感染症の
一つであり、歯周病原細菌が宿主に対して病原性を発揮する機構を解明することは、極
めて重要な課題です。
さらに、近年の研究成果から、歯周病は歯周組織にとどまらず、全身へ炎症反応を波
及させ、糖尿病、アルツハイマー病、関節リウマチといった全身性疾患の発症や増悪と
関連していることが明らかになっています。

Porphyromonas gingivalis (P. gingivalis)は、歯周病患者の歯周ポケット内から最も

高頻度で分離される歯周病原細菌の一つです。P. gingivalis は偏性嫌気性菌であり、低
酸素濃度下でしか生育できませんが、これまでの研究の多くは通常の酸素条件下で行わ
れており、本来の棲息環境である低酸素状態を考慮した研究はほとんど行われていませ
んでした。

そこで本研究では、低酸素環境下における P. gingivalis に対する免疫細胞の反応を調

べることにしました。