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参考資料6 令和6年度障害者虐待の未然防止のための調査研究について(概要) (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_59173.html
出典情報 社会保障審議会 障害者部会(第147回 6/26)《厚生労働省》
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令和6年度障害者虐待事案の未然防止のための調査研究事業(委託先:(一財)日本総合研究所)
1.重篤事例対応を行った自治体に対するヒアリング調査結果(概要)

○ 調査の目的
・ 障害者虐待における死亡事例や傷害事件となったような重篤な事例の未然防止、再発防止に向けて、障害者虐待の防止に向けた対応や留意点等に
関する示唆を得ることを目的とする。

○ 調査の概要
・ 対象:令和5年度に該当事案が発生した自治体/実施時期:令和7年 1 月/実施方法:事前に質問項目を送り、訪問聞き取りを実施。

○ 調査の結果
(1)養護者虐待の重篤事例「精神障害のある50代の被虐待者が死亡した事例」

(事例の概要)生活の見通しが立たなくなっていた被虐待者の生活を支えるため、自宅に連れ帰り同居した虐待者が、障害福祉サービス相談
窓口の他、複数の相談機関を訪れたが、将来の生活の見通しの立たなさに追い詰められ、殺害に至った事例。
(課題)・ 虐待担当部署ではない相談窓口が、虐待につながる可能性のある支援課題等に気づき、把握する難しさ
・ 相談窓口で虐待につながる可能性のある事案を把握した場合の庁内・機関間の連携体制の構築 等

(対応のポイント、留意点)
・ 一般の相談受付窓口に加え、庁内関係部署・機関間の情報共有のルール、連携ネットワークの構築が望まれる
・ 起こり得る虐待のリスクを想定した組織的な認識の共有、養護者支援の支援課題の共有、庁内の理解促進への働きかけ
・ 虐待の未然防止(同様の事例の再発防止)に向けた振り返りの実施 等
(2)施設従事者虐待の重篤事例「法人及び職員による複合的な放棄・放置(ネグレクト)が確認された事例」
(事例の概要)障害者支援施設において、夜間、被虐待者が廊下で約1時間の間に複数回転倒し、翌朝、救急搬送され、同日死亡が確認され
た事例。当該法人では本事例も含め、複数回の虐待が発生し、改善計画の作成・取組を実施していた。
(課題)・ 虐待者は転倒時の被虐待者の状態に応じた支援を怠り、事故発生時の対応を理解しておらず、適切に引継ぎを行わなかった
・ 入所時からふらつきがあることを把握していたにもかかわらず、転倒のリスクを考慮した個別支援計画の作成、利用者の状態変化に
応じたアセスメントの実施、個別支援計画の見直しがされていなかった 等
(対応のポイント、留意点)
・ 利用者の状態像に応じた個別支援計画の作成、アセスメントの実施等の徹底に向けた都道府県による指導の実施
・ 都道府県による、虐待や権利擁護に関する法人としての認識の徹底に向けた指導の実施
・ 都道府県の関与による、虐待を繰り返す法人に対する虐待の発生要因の解明や再発防止策を目的とした検証の実施 等