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2026年度診療報酬改定等に関する要望書 (2 ページ)
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公開元URL | https://secure.nippon-pa.org/ |
出典情報 | 2026年度診療報酬改定等に関する要望書(5/16)《日本保険薬局協会》 |
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持続可能な薬局経営と国民の健康を守るために
日本の人口推計によると、2040 年には 85 歳以上の高齢者が 1,000 万人を突破し、一方で生産年齢人
口は 2025 年比で 1,000 万人減少する見込みである。さらに、2040 年の要介護高齢者数は約 988 万人
(2020 年比で約 36%増)に達すると推計され、医療・介護制度は大きな社会構造変化に直面している。
この状況下で、薬局には地域包括ケアシステムの一員として、かかりつけ機能の進化、在宅医療連携の
高度化、そして医療 DX を活用した質の高い持続可能なサービス提供という三位一体の改革が求められ
ている。
加えて、医療・介護人材の不足が顕在化し、他業界との人材確保競争が激化する中、働き方改革の推
進も急務となっている。そのため、医療インフラとしての夜間休日対応体制の重要性を踏まえつつ、限
られた人的資源の中で、持続可能なサービス提供体制を構築する必要がある。
一方、薬局経営においては、インフレの影響が深刻化する中、従業員の処遇改善が喫緊の課題となっ
ている。ただし、調剤報酬という公定価格に依存する薬局では価格転嫁が困難で、持続的な経営に支障
をきたす懸念がある。
このような厳しい環境下で、当協会はこれまで医薬品の継続供給、かかりつけ・在宅機能の充実、専
門性向上を追求し、さらに医療 DX 推進でも業界をリードしてきた。これらの取り組みで培った知見と
組織力は、今後の課題解決においても大きな強みとなる。今後、薬局が地域医療の要としての役割を果
たすには、経営の安定性確保と医療サービスの質向上を両立させる戦略が必要であるため、以下の点を
要望する。
重点事項
1.
物価上昇及び賃上げ分を含めたプラス改定
調剤基本料への加点など全薬局に公平に手当てされることを要望する。
2. 薬局の機能に基づく公正な評価
①
地域支援体制加算について調剤基本料1の報酬体系に揃えること、要件については特に、夜間・
休日対応実績や、麻薬調剤実績を揃えることを要望する。
②
都道府県知事による認定取得に対して加点等のインセンティブを設けること
③
特別調剤基本料 A の薬局に課せられている「7 種類以上の内服薬を調剤した場合には薬剤料が
90/100 に減算」となる報酬体系を撤廃すること
3. 医薬品の安定供給と後発医薬品の継続的な使用促進に対する評価
情報連携、医薬品の調達・管理、供給不安定への対応、選定療養制度を含む後発品使用促進など、現
場の取組みは治療継続性確保と医療費適正化に継続的に寄与します。
4. かかりつけ及び在宅医療に係る対人業務の評価
①
かかりつけ薬剤師の継続 1 年以上の在籍要件の緩和・廃止すること
②
在宅訪問薬剤管理の運営コストに見合った持続可能、かつ、更なる推進のための報酬体系
1
日本の人口推計によると、2040 年には 85 歳以上の高齢者が 1,000 万人を突破し、一方で生産年齢人
口は 2025 年比で 1,000 万人減少する見込みである。さらに、2040 年の要介護高齢者数は約 988 万人
(2020 年比で約 36%増)に達すると推計され、医療・介護制度は大きな社会構造変化に直面している。
この状況下で、薬局には地域包括ケアシステムの一員として、かかりつけ機能の進化、在宅医療連携の
高度化、そして医療 DX を活用した質の高い持続可能なサービス提供という三位一体の改革が求められ
ている。
加えて、医療・介護人材の不足が顕在化し、他業界との人材確保競争が激化する中、働き方改革の推
進も急務となっている。そのため、医療インフラとしての夜間休日対応体制の重要性を踏まえつつ、限
られた人的資源の中で、持続可能なサービス提供体制を構築する必要がある。
一方、薬局経営においては、インフレの影響が深刻化する中、従業員の処遇改善が喫緊の課題となっ
ている。ただし、調剤報酬という公定価格に依存する薬局では価格転嫁が困難で、持続的な経営に支障
をきたす懸念がある。
このような厳しい環境下で、当協会はこれまで医薬品の継続供給、かかりつけ・在宅機能の充実、専
門性向上を追求し、さらに医療 DX 推進でも業界をリードしてきた。これらの取り組みで培った知見と
組織力は、今後の課題解決においても大きな強みとなる。今後、薬局が地域医療の要としての役割を果
たすには、経営の安定性確保と医療サービスの質向上を両立させる戦略が必要であるため、以下の点を
要望する。
重点事項
1.
物価上昇及び賃上げ分を含めたプラス改定
調剤基本料への加点など全薬局に公平に手当てされることを要望する。
2. 薬局の機能に基づく公正な評価
①
地域支援体制加算について調剤基本料1の報酬体系に揃えること、要件については特に、夜間・
休日対応実績や、麻薬調剤実績を揃えることを要望する。
②
都道府県知事による認定取得に対して加点等のインセンティブを設けること
③
特別調剤基本料 A の薬局に課せられている「7 種類以上の内服薬を調剤した場合には薬剤料が
90/100 に減算」となる報酬体系を撤廃すること
3. 医薬品の安定供給と後発医薬品の継続的な使用促進に対する評価
情報連携、医薬品の調達・管理、供給不安定への対応、選定療養制度を含む後発品使用促進など、現
場の取組みは治療継続性確保と医療費適正化に継続的に寄与します。
4. かかりつけ及び在宅医療に係る対人業務の評価
①
かかりつけ薬剤師の継続 1 年以上の在籍要件の緩和・廃止すること
②
在宅訪問薬剤管理の運営コストに見合った持続可能、かつ、更なる推進のための報酬体系
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