よむ、つかう、まなぶ。
資料2-31 ワクチン接種後の死亡報告一覧[902KB] (15 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/newpage_39491.html |
出典情報 | 予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会(第101回 4/15)医薬品等安全対策部会安全対策調査会(令和6年度第1回 4/15)(合同開催)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
(症例 No.15)
1. 報告内容
(1) 事例
91歳(接種時)の男性。
2023年10月20日午前11時36分、A診療所による自宅訪問診療が実施された。前日
同様にベッド上端座位が可能であった。午前11時40分、インフルエンザHAワクチ
ン1回目が接種された。接種前体温は36.6℃であり、接種前の異状は認められなか
った。接種後はベッドに臥床し、苦痛の訴えはなかった。午後0時30分、ベッドの
横のポータブル便器に座り、怒責をかけていたが、排便はなく少量の排尿のみであ
った。妻が見ていると、よだれをだらだら流して、嘔吐しながら前向きに倒れ込ん
だ。午後0時39分、A診療所に訪問看護師より緊急連絡された。午後1時3分、駆け
つけた訪問看護スタッフから担当医師に心肺停止状態と報告があった。午後1時
16分、担当医師による往診が行われた。心肺停止、両側瞳孔は4 mm程で散大、瞳
孔左右差あり、対光反射の消失、四肢末梢の冷感及びチアノーゼの兆しが認められ
た。自動体外式除細動が施行されたが、心肺停止状態で電気ショックの適応がなか
ったため、バックバルブマスク換気及び胸骨圧迫が継続された。息子に患者が蘇生
しないことを説明し、了承された。午後1時56分、死亡が確認された。死亡時画像
診断及び剖検は実施されなかった。
(2) 接種されたワクチンについて
インフルエンザHAワクチン(阪大微研
HK61B)
(3) 接種時までの治療等の状況
基礎疾患等として、パーキンソン病(2015年頃発症)、慢性心不全(2022年9月
頃発症)及び便秘症を有していた。レボドパ・ベンセラジド塩酸塩4錠/日、セレギ
リン塩酸塩2.5 mg/日、ロチゴチン4.5 mg/日、タムスロシン塩酸塩0.2 mg/日、酸化
マグネシウム990 mg/日、ユビデカレノン30 mg/日、経腸成分栄養剤250 mL/日が処
方されていた。
排便状況については、2~3日に1回の硬便があった。最終排便は、2023年10月14日、
硬便があり残便感が認められた。排便困難時は、訪問看護師により浣腸及び摘便処
置が施行されていた。
アレルギー歴及び副作用歴はなかった。ワクチン副反応歴は、2022年8月、コロ
ナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチンの接種後より、食欲不振及び3カ月で10 kg
の体重減少が認められ、左大転子部に褥瘡が認められた。
2022年8月より在宅療養となり、要介護4のため、妻からの介護を受けて生活され
ていた。リハビリが週2回施行され、嚥下機能に問題はなく、経口摂取は可能であ
った。2023年10月19日午後2時10分の訪問診療時、体温38.7℃、血圧85/43 mmHg、
脈拍数67回/min、心音の分裂音聴取及び経皮的酸素飽和度98%であった。顔の皮下
15
1. 報告内容
(1) 事例
91歳(接種時)の男性。
2023年10月20日午前11時36分、A診療所による自宅訪問診療が実施された。前日
同様にベッド上端座位が可能であった。午前11時40分、インフルエンザHAワクチ
ン1回目が接種された。接種前体温は36.6℃であり、接種前の異状は認められなか
った。接種後はベッドに臥床し、苦痛の訴えはなかった。午後0時30分、ベッドの
横のポータブル便器に座り、怒責をかけていたが、排便はなく少量の排尿のみであ
った。妻が見ていると、よだれをだらだら流して、嘔吐しながら前向きに倒れ込ん
だ。午後0時39分、A診療所に訪問看護師より緊急連絡された。午後1時3分、駆け
つけた訪問看護スタッフから担当医師に心肺停止状態と報告があった。午後1時
16分、担当医師による往診が行われた。心肺停止、両側瞳孔は4 mm程で散大、瞳
孔左右差あり、対光反射の消失、四肢末梢の冷感及びチアノーゼの兆しが認められ
た。自動体外式除細動が施行されたが、心肺停止状態で電気ショックの適応がなか
ったため、バックバルブマスク換気及び胸骨圧迫が継続された。息子に患者が蘇生
しないことを説明し、了承された。午後1時56分、死亡が確認された。死亡時画像
診断及び剖検は実施されなかった。
(2) 接種されたワクチンについて
インフルエンザHAワクチン(阪大微研
HK61B)
(3) 接種時までの治療等の状況
基礎疾患等として、パーキンソン病(2015年頃発症)、慢性心不全(2022年9月
頃発症)及び便秘症を有していた。レボドパ・ベンセラジド塩酸塩4錠/日、セレギ
リン塩酸塩2.5 mg/日、ロチゴチン4.5 mg/日、タムスロシン塩酸塩0.2 mg/日、酸化
マグネシウム990 mg/日、ユビデカレノン30 mg/日、経腸成分栄養剤250 mL/日が処
方されていた。
排便状況については、2~3日に1回の硬便があった。最終排便は、2023年10月14日、
硬便があり残便感が認められた。排便困難時は、訪問看護師により浣腸及び摘便処
置が施行されていた。
アレルギー歴及び副作用歴はなかった。ワクチン副反応歴は、2022年8月、コロ
ナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチンの接種後より、食欲不振及び3カ月で10 kg
の体重減少が認められ、左大転子部に褥瘡が認められた。
2022年8月より在宅療養となり、要介護4のため、妻からの介護を受けて生活され
ていた。リハビリが週2回施行され、嚥下機能に問題はなく、経口摂取は可能であ
った。2023年10月19日午後2時10分の訪問診療時、体温38.7℃、血圧85/43 mmHg、
脈拍数67回/min、心音の分裂音聴取及び経皮的酸素飽和度98%であった。顔の皮下
15