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別紙1○先進医療Bに係る新規技術の科学的評価等について (35 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000205617_00069.html
出典情報 先進医療会議(第131回 4/10)《厚生労働省》
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れまでの診療実績等から再度 APC 療法を行うことにより高い確率で病変を制御できることが報告されて
います。治療選択肢の非常に限られた患者に対する治療機会の確保並びに当該医療技術の有効性評
価の蓋然性を考量し、主要評価項目は3ヶ月における局所完全奏効割合としました。APC 療法3ヶ月後
以降についても局所遺残再発のリスクを有していることから、追跡調査を含め継続的に評価を行うことと
し、副次評価項目として局所無再発生存期間(local relapse free survival: L-RFS)を設定しています。
2. 研究対象者に対する標準治療は確立したものがなく、内視鏡的光線力学療法との比較で症
例数を設計されていますが、患者背景に違いはないのでしょうか。
【回答】
癌病変の壁深達度の点から、本臨床試験の対象は早期胃癌、食道表在癌いずれも粘膜内病変(T1a)
に対して、レザフィリン PDT 試験は固有筋層(T2)までを対象としていた。また、APC 療法は肝硬変や透
析を行う者など様々な併存疾患を有している者を対象とするのに対し、レザフィリン PDT 試験では重篤
な併存疾患を有している者は除外基準に対象といません(表の下線部を参照)。本臨床試験においては
日常診療で直面する患者を想定し、併存疾患等から外科的治療(手術)あるいは EMR/ESD が困難であ
り、他に有効な治療法のない者を対象としました。癌病変の壁深達度、併存疾患等については両臨床試
験で異なりますが、本臨床試験と同様の対象及び主要評価項目による質の高い臨床試験が存在しない
ことから、対象疾患、主要評価項目、内視鏡治療技術としての類似性を総合的に考慮し、レザフィリン
PDT 国内第 II 相試験(以下、レザフィリン PDT 試験)の治療成績を参考とすることとしました。
表 臨床試験の適格基準(抜粋)

選択基準

当該臨床試験
1)内視鏡検査にて、壁深達度 cT1a(M)の早
期胃癌、または壁深達度 cT1a-EP/LPM の
食道表在癌である。同時多発病変、異時多
発病変も可。あらゆる外科的胃切除、および
食道癌に対する胃管再建の既往は問わな
い。他の癌腫に対する治療も含めて、頸部、
胸部、腹部への放射線治療や化学療法、内
分泌療法の既往の有無は問わない。
2)内視鏡検査にて、以下の(ア)(イ)条件を満
たすことが診断されている。なお組織型につ
いては、前医からの借用標本または病理診
断レポートにて確認できれば研究対象者登
録施設での生検を必須とはしない。
(ア)内視鏡下生検にて、胃から腺癌(乳頭腺
癌、高分化型管状腺癌、中分化型管状腺癌
の一般型)、食道から扁平上皮癌と診断され
ている。
(イ)胃の生検に関しては、未分化型、胃底腺
型胃癌や腺窩上皮型(ラズベリー)、分化型
優位未分化混在を除く。
早期胃癌の適応としては、腫瘍の最大径
2cm 以下、分化型、cT1a(M)、潰瘍がない病
変とする。但し、潰瘍があっても瘢痕化して
いる場合には組み入れ可とする。食道表在
癌の適応としては、長径 3cm 以下、周在性
1/3 周以下、cT1a-EP/LPM 相当の病変とす
る。
3)CT 検査(造影を推奨)にて、リンパ節転移、

選択基準

2

35
11

レザフィリン PDT 試験
1)食道癌に対して、CRT または RT(いずれ
も放射線照射量 50Gy 以上)が過去に行わ
れている。
2)食道癌に対する前治療の最終日から 1 週
間以上が経過している。タラポルフィンナトリ
ウムまたはポルフィマーナトリウムを用いた
PDT を除き、前治療の種類は問わない。
3)組織学的に「癌」が証明された遺残再発病
変を認め、サルベージ治療としての外科手
術を希望しないか外科手術が不可能であ
る。
4)遺残再発病変は、サルベージ内視鏡的粘
膜切除術(EMR)/内視鏡的粘膜下層剥離術
(ESD)で治癒切除できないと判断されてい
る。
5)遺残再発病変が頸部食道(Ce)に及んで
いない。
6)遺残再発病変の壁深達度が固有筋層ま
で(T2)と判断されている。
7)遺残再発病変の長径が 3 cm 以下および
周在性が 1/2 周以下である。
8) 遺 残 再 発 病 変 が 2 ヶ 所 以 内 で あ る 。
10)Performance status(ECOG)が 0 から 2
のいずれかである。