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参考資料2 認知症と向き合う「幸齢社会」実現会議とりまとめ (5 ページ)

公開元URL https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ninchisho_suishinhonbu/dai1/gijisidai.html
出典情報 認知症施策推進本部(第1回 1/26)《内閣官房》
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ある意思決定支援の取組を把握することを通じ、自らの意思決定の力を保ち、伸ばすこと
に注力することが認知症基本法の精神に沿うことである。このためには、認知症の人が利

用できるサービスマップの作成を含めた地域における支援の仕組みづくりや、ピアサポー

ト活動の充実が必要であり、同時に各地域において意思決定支援のための人材、チーム作
りを進めることが重要である。





認知症バリアフリー

認知症の人にとって日常生活や社会生活を営む上で障壁となるものは、認知症の本人で

ないと気づかれにくく、本人抜きでその除去の取組を進めても実際の解消は進まない。生
活や地域の中で本人、家族等の声を丁寧に聞きながら、本人、家族等とともに認知症バリ
アフリーを着実に進めていくことが、地方自治体、地域住民、企業、保健医療福祉の専門
職等多様な主体に強く求められる。



保健医療福祉の分野だけでなく、小売業、金融業、公共交通機関等においてもこうした

取組が必要である。とりわけ本年においては、内閣総理大臣指示等も踏まえつつ、宿泊業
及び通信業における手引き作成を進めており、業界におけるリーディングカンパニー等の
協力も得ながら、作成された手引きを業界内に広げていくこと、既に手引きが作成されて
いる業界においても大括りではなく個別の業種で手引きが作成されることが重要である。
このように、認知症の本人・家族等の暮らしに関わる幅広い業種の企業等が、認知症バリ

アフリーに取り組むことが重要である。認知症バリアフリーの取組は、お客様対応の一環
としてビジネスチャンスにつながるだけでなく、従業員の介護離職防止にも役立つなど、
経営戦略の一環として取り組む価値があり、認知症バリアフリー宣言 8を行う企業を広げて

いくことや、認知症の人・家族等と企業が連携して共に商品開発等を行う取組を広げてい
くことが必要である。


認知症の本人の意向を十分に尊重した良質かつ適切な保健医療・福祉サービス等、相談



地域包括ケアの考えの下、地域の特性に応じて、本人、家族等が適切な診断、支援につ

体制整備等

ながるような施策に取り組むことが重要である。さらに、今後の独居の認知症高齢者等の

増加を見据え、早期に地域における診断・治療の場、社会生活の継続に必要な日常生活支
援や相談場所につながるような施策の充実が求められる。また、学校や地域包括支援セン

ターも含めた関係機関がヤングケアラーの支援に当たり適切に連携できるよう、取組を進
めていくことが必要である。



「良質かつ適切」の根幹に、本人の意向の十分な尊重が不可欠であることの理解を全て

の人が深め、その実効力を高めることが重要である。このためには、地域包括支援センタ

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認知症に向けた取組を行おうとしている企業・団体等が自ら Web 上で「認知症バリアフリー宣言企業」と

して宣言を行うことを通じて、認知症の人やその家族の方々にとって安心して店舗やサービス・商品を利用
できる環境の整備などに努めるとともに、認知症バリアフリー社会の実現に向けた機運を醸成することを目
的とした制度

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