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電動モルセレータに係る「使用上の注意」の改訂について (6 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000190382_00010.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 医療機器・再生医療等製品安全対策部会(令和3年度第2回 3/16)《厚生労働省》
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別添2




「腹腔鏡の子宮摘出術と子宮筋腫核出術の電動モルセレータ使用と
組織回収バッグの使用について」
電動モルセレータは、主に子宮筋腫がある女性の腹腔鏡下の子宮摘出術や子宮筋腫核出術に使用され、子宮筋腫および
子宮組織を細切し摘出するために多く使用されています。
2014年4月17日米国食品医薬品局(FDA)が電動モルセレータの使用に関して次のような安全性通知を出してお
ります。「子宮筋腫がある女性の腹腔鏡下の子宮摘出術や子宮筋腫核出術に電動モルセレータを使用した細切除術を実施した場
合、想定されていなかったがん組織、とくに子宮肉腫を腹腔内に播種させるリスクがある。現時点では、前述手術におけ
る電動モルセレータの使用を推奨しない。」というものです。FDAによると想定していなかった子宮肉腫の発見率は
0.28%であると報告されています。それを受けて日本産科婦人科内視鏡学会(以下、本会)でも、平成26年9月5日
に、電動モルセレータの適切使用に関する会告「腹腔鏡の子宮摘出術と子宮筋腫核出術の電動モルセレータ使用につい
て」が発出され、日本では想定していなかった子宮肉腫の発見率は0.09%と極めて低いことが明らかとなりました。
この度2020年12月にFDAは電動モルセレータの使用に関する新たな通知を発出しました。当通知の中でFDAは、
子宮組織は診断されないがん種を含む可能性があり、電動モルセレータの使用はがんの播種を促進し長期予後に悪影響
を及ぼすことを患者に情報提供すべきであることだけでなく、「50歳以上または閉経後症例への使用は禁忌であること、
電動モルセレータを使用する際には必ず回収バッグを使用すること」を推奨しています。当通知が本邦での電動モルセ
レータ使用に大きな影響を与えることが予想されたため、本会会員に対し腹腔鏡の子宮摘出術と子宮筋腫核出術の電動
モルセレータ使用について緊急アンケートを行い各施設の実態把握を行いました。その結果(集計結果参照)を学会ホー
ムページへ掲載すると共に、「電動モルセレータ使用と組織回収バッグの使用について」の見解を示します。
本会会員におかれましては、留意点を改めて認識いただき、患者様への対応に際し適切な運用を行う様お願いいたします。
令和3年12月24日
一般社団法人 日本産科婦人科内視鏡学会
理事長 大須賀 穣

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