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資 料2  NAT コントロールサーベイ事業 2022 年度 実績報告 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35947.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会血液事業部会安全技術調査会(令和5年度第1回 10/31)《厚生労働省》
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ルスが混在した検体 (>104 IU/mL) でも標的のウイルスが特異的に検出・同定できるこ
とが確認された。陰性対照は全て陰性と判定された。検体番号 03 において HBV は検出
されなかった。

3.考察
2022 年度に実施した HBV, HCV, HIV-1 の 3 ウイルスパネルを用いた第 13 回 NAT
コントロールサーベイにて、
血漿分画製剤の原料血漿プールの NAT 試験において HBV、
HCV、および HIV-1 の各ウイルスの陽性検体を検出できたことから、試験の精度管理が
適切に実施されていることが確認された。全施設において HBV、HCV、HIV-1 の低濃
度 (300 IU/mL) に希釈された検体および高濃度の他のウイルスが混在した検体 (>104
IU/mL) でも標的のウイルスが特異的に検出・同定された。
HIV-1 国内標準品にはごく微量の HBV DNA が混在することが確認されている (平
成 26 年度 第 2 回血液事業部会安全技術調査会報告事項)。HIV-1 国内標準品血漿を用い
て HCV を低濃度に希釈した検体 (検体番号 03) において、検出された HCV と HBV の
平均 CT 値の差から、当該検体中の HBV DNA 量は HCV の 1/16 量以下 (18.8 IU/mL
以下) であったことが推定された。これは輸血用血液の NAT で必要とされる検出限界値
(HBV: 100 IU/mL, HCV: 100 IU/mL) を大きく下回っていた。全 5 施設の合計 45 回の
測定機会のうち 5 回のみで HBV が検出されたことからも、混在する HBV DNA 量は試
験法の検出感度付近であると考えられた。本邦で実施されている血漿分画製剤の原料血
漿プールの NAT 試験では、極めて低濃度 (18.8 IU/mL 以下) のウイルスを検出可能な
高感度の試験法であることが示唆された。今後は国内標準品の更新と整備についても検
討を進めていきたい。

4.2023 年度の実施計画(表5)
輸血用血液の NAT スクリーニング試験法が 2020 年 8 月より HEV の検出を加えた
マルチプレックス法に更新された。2023 年度は、輸血用血液の NAT 実施施設を対象に、
新しい試験法における HBV、HCV、HIV-1、および HEV の 4 ウイルス NAT の検出感
度と特異性の実情把握を目的とした第 14 回 NAT コントロールサーベイの実施を計画し
ている。

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