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【参考資料1】腎疾患対策検討会報告書 (5 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_35304.html
出典情報 腎疾患対策及び糖尿病対策の推進に関する検討会(第4回 9/28)《厚生労働省》
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である。医学的には、「蛋白尿」等または「腎機能低下」が3ヶ月以上続く状態と定義されて
おり、その重症度は、蛋白尿及び腎機能の状態を組み合わせ、「図2 CKDの重症度分類」
で示すように4段階(緑、黄、オレンジ、赤)で分類されている。緑はリスクが最も低い状態で、
黄、オレンジ、赤になるにつれ、死亡、末期腎不全、心血管死亡発症のリスクが上昇する。
腎機能が同程度であっても、蛋白尿が多いほど重症度が高くなることに注意すべきであ
る。
図2 CKDの重症度分類

○CKDの疫学
CKD 患者数は、成人の約8人に1人にあたる約 1,300 万人であり、頻度が高い(CKD 診
療ガイド 2012)。近年、透析患者数の増加は鈍化しているが、減少には至っておらず、平成
28 年末には 329,609 人に達している(「図3 慢性透析患者数の推移」)。「図4 新規透析
導入患者数の推移」に示すように新規透析導入患者数も、近年は横ばい傾向にあり、平成
28 年の新規透析導入患者数は 39,344 人である。腎機能は加齢に伴い低下するため、高齢
化の進行は CKD 患者数の増加要因となるが、近年の新規透析導入患者数は横ばい傾向
である。これはこれまでの腎疾患対策の着実な成果を示唆するものと考えられる。また、平
成 28 年の透析導入患者の平均年齢は 69.4 歳であり(日本透析医学会 図説わが国の慢
性透析療法の現況)、透析患者の高齢化が進んでいることから、新規透析導入患者数にお
ける高齢化の影響を除外するため年齢調整をおこなうと、平成 20 年比で新規透析導入率
について減少傾向が見られるという報告もある(若杉ら 日本腎臓学会雑誌 第 60 巻・第1
号)。
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