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歴史的転機における財政 (76 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/report/zaiseia20230529/zaiseia20230529.html
出典情報 財政制度等審議会 歴史的転機における財政(5/29)《財務省》
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番目に高く、 政府支出に占める公的保健医療文出の割合は OECD で2番
目に高い状況にある。 [資料IW一2一28 参照」

また、我が国の医薬品費等対 GDP 比G一人当たり医薬品費等は先進国
の中で極めて高い。 [資料IW一2一29 参照」

既存薬価の改定率は例年マイナスとなっているが、薬剤使用量の増加
や新規医薬品の保険収載により、薬剤費総額は拡大傾向にある。 さらに、
今後の高齢化の進展に伴い、更なる楽剤費の増加も見込まれる。 [資料IV
ー2ー3032 参照]

国内の製薬業界の現状については、世界の大手製薬企業の売上高を見
ると、日本企業と比較して、多くの場合 1 ケタ以上の差がある状況となっ
ている。 特にワクチン開発については、 多額の費用と一定の期間が必要な
ことから国内市場だけで採算をとることは難しい。 一方、 グローバル市場
は欧米各社の電占状態にあることから、グローバル市場における企業規
模の問題を考え、 日本企業の競争力の強化も重視 していく必要がある。 グ
ローバル市場への輸出によって稼げるよう、産業競争力を獲得すること
が求められる。 また、 後発品の安定供給に関しては、 少量多品目生産とい
2 産業構造上の課題が指摘されており、その解消が求められる。【[資料IV
ー2ー33、84 参照」

単価が高額な医薬品の収載が増えており、今後の医療技術の進歩に伴
い、更に保険財政への影響が大きい医薬品が出てくることも和想定される。
こうした中で、保険給付が今のままでは保険料や国庫負担の増大が人避け
られない。 基本的には、公的医療保険の役割は大きなリスクをシェアする
ということであり、それを前提に考えるべきである。 諸外国の動向をみる
と、高額な医楽品について費用対効果を見て保険対象とするか判断する、
医薬品の有用性が低いものは自己負担を増やす、あるいは、 薬剤費の一定
人額までは自己負担とする方向性が考えられ、早急な対応が必要である。
[資料Wー 2 一85 参照]

当面、新型コロナの影響や物価上昇率の推移を見極める必要があるが、
中長期的に楽剤費を持続可能、 負担可能なものにしていくには、総額自体
を我が国の経済規模の推移と整合的なものにしていくことに一定の合理