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風疹に関する疫学情報:2023年04月26日現在 (4 ページ)

公開元URL https://www.niid.go.jp/niid/ja/rubella-m-111/rubella-top/2145-rubella-related/8278-rubella1808.html
出典情報 風疹に関する疫学情報:2023年4月26日現在(5/2)《国立感染症研究所》
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風疹 HI 抗体保有状況
予防接種法に基づいて毎年調査が行われている感染症流行予測調査によって国民の抗体保有状況が調
査されている。2021 年度の調査数は約 4,000 人で例年より少ないものの、2020 年度の約 3,000 人と比較
すると多くの方にご協力いただいた。成人男性の抗体保有率(HI 抗体価 1:8 以上)は 40 代前半で 87%
(2020 年度から 4 ポイント増加 )、40 代後半で 89%(5 ポイント増加)、50 代前半で 87%(5 ポイン
ト増加)、50 代後半で 88%(9 ポイント増加)であった(図 12-1)。2019~2020 年の風疹患者報告の
中心はこの年齢層の成人男性であることから、引き続きこの集団に対する対策が必要である。一方、妊
娠出産年齢の女性の抗体保有率は概ね 95%以上で高く維持されていた(図 12-2)。妊婦健診で低いと指
摘される抗体価(HI 抗体価<1:8, 1:8,1:16)の割合は 20 代前半で 21%、20 代後半で 30%、30
代前半で 29%、30 代後半で 17%、40 代前半で 26%、40 代後半で 21%存在することから(図 12-2)、
特に妊娠 20 週頃までの妊婦の風疹ウイルス感染には注意が必要である。
図12-1 男性年齢/年齢群別風疹 HI 抗体保有状況

図12-2 女性年齢/年齢群別風疹 HI 抗体保有状況

第5 期定期接種
風疹第5 期定期接種対象の昭和37(1962)年4 月2 日~昭和54(1979)年4 月1 日生まれの男性(図
13)は、積極的に風疹抗体検査を受け、検査結果に応じて予防接種を受けることが勧奨されている。
本制度は 2022 年 3 月までの期間限定であったが、2021 年 12 月 17 日の厚生科学審議会予防接種基本方
針部会ならびに感染症部会の合同開催で 3 年間の延長が認められ、2025 年 3 月まで第 5 期定期接種として
継続されることが決定した。職場健診等を活用した積極的な接種勧奨が必要である。
図13 風疹含有ワクチンの定期予防接種制度と年齢の関係

2019 年度に続き、2020 、2021、2022 年度も各自治体から対象者に対してクーポン券が発送された。
厚生労働省によると、2019 年4 月1 日時点の第5 期定期接種対象(昭和37(1962)年4 月2 日~昭和54
(1979)年4 月1 日生まれ)の男性人口は全国で15,374,162 人であった。2023 年2 月までに抗体検査を受
けた人が 4,461,185 人(クーポン券使用 1,245,330 人(2019 年度)、1,769,990 人(2020 年度)、847,962
人(2021 年度)、531,596 人(2022 年度請求)、自治体66,307 人)で対象男性人口の 29.0%(2022 年
11 月から0.4 ポイント増加)
、予防接種を受けた人は964,331 人(クーポン券使用 270,113 人(2019 年
度)、359,312 人(2020 年度)、200,419 人(2021 年度)、121,390 人(2022 年度請求)、自治体13,097
人)で対象男性人口の6.3%(2022 年11 月から 0.1 ポイント増加)であった。
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