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2021年度(令和3年度)病院の経営状況について (4 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r4/
出典情報 2021年度(令和3年度)病院の経営状況について(3/1)《福祉医療機構》
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2022-011

(図表 3)3 か年度同一病院比較


病院類型別

一般病院( n=470)
2019
2020
2021

療養型病院( n=222)
2019
2020
2021

千円
千円
千円
千円
千円

21,779
15,273
5,568
21,676
103

21,643
14,984
5,400
21,918
△276

23,018
15,456
5,822
22,679
339

10,864
8,992
1,112
10,197
667

10,933
9,083
1,069
10,455
479

11,238
9,256
1,147
10,669
569

6,438
5,476
786
6,306
132

6,380
5,454
747
6,310
70

6,437
5,443
774
6,384
53








千円
千円


54.0
20.5
1.7
18.3
5.0
0.5
0.8
11,815
6,375
41.7

55.2
20.3
1.7
19.0
5.0
△1.3
2.3
11,578
6,394
37.0

53.0
20.2
1.7
18.8
4.9
1.5
6.9
12,154
6,446
23.2

59.1
7.3
3.5
20.0
3.9
6.2
6.7
9,151
5,409
21.2

60.5
7.4
3.6
20.1
4.0
4.4
6.1
8,983
5,435
26.1

60.1
7.5
3.5
19.9
4.0
5.1
7.4
9,217
5,540
23.0

62.2
6.5
5.5
18.9
4.7
2.0
3.0
8,761
5,453
24.1

63.5
6.5
5.6
18.6
4.8
1.1
3.1
8,654
5,492
27.1

63.2
6.5
5.5
19.1
4.9
0.8
3.2
8,740
5,526
26.5



1 床当たり収支状況
医業収益
うち入院診療収益・室料差額収益
うち外来診療収益
医業費用
医業利益
医業収益・費用の状況
人件費率
医療材料費率
給食材料費率
経費率
減価償却費率
医業利益率
経常利益率
従事者 1 人当たり医業収益
従事者 1 人当たり人件費
赤字病院割合

病院の収支状況

精神科病院( n=166)
2019
2020
2021

床利用率の低下がそれほど大きくなく、一般病

の行動制限が難しく、クラスターの発生リスク

院と同様に入院単価が上昇したことで 2 か年度

が高いことが要因で、病床利用率が低下してい

連続で増加した。

る。これが、医業利益率の低下という形で経営

1 床当たり医業費用は、いずれの類型でも

数値上に表れているのではないかと思料される。
従事者 1 人当たり人件費は、いずれの類型に
2019 年度から 2021 年度にかけて増加している。
おいても 2019 年度から 2021 年度にかけて上昇
費用の構成比をみると、一般病院では、コロナ
禍前と比べて医業収益対経費率(以下「経費率」

傾向であるが、2021 年度は収益全体の増加が人

という。
)が横ばいである。1 床当たり医業収益

件費の増加分より大きく、いずれの類型でも人

の増加に対して、経費率は横ばいとなっており、

件費率は低下した。

経費の実額は増加している。これは、コロナ感

2

染対策として消耗品費や PCR 検査を実施する

一般病院の経営状況

2.1

病院において検査委託費などのコストが増加し

急性期一般入院料 1

コロナ補助金収益率が上昇するも、補助金収
益を除外した経常利益率は依然マイナス

たことが要因であろう。
医業利益率は、一般病院や療養型病院では
2020 年度に低下したのち、2021 年度に上昇し

全病床に対して急性期一般入院料 1、同入院

た。また、経常収益対経常利益率(以下「経常利

料 4~7 を算定する病床が過半数を占める一般

益率」という。)をみると、医業利益率との差は

病院を「急性期病院」として、2019 年度から

拡大していることがわかる。これは、病床確保

2021 年度までの 3 か年度で同じ入院基本料を

料などといったコロナ補助金収益の多くは、医

算定する病院の経営状況を比較した。本節では、

業外収益に含まれていることが理由として考え

急性期一般入院料 1 を算定する急性期病院につ

られる。なお、コロナ補助金収益の状況につい

いてみていく(図表 4)


ては後ほど確認する。一方、精神科病院では、医

1 床当たり医業収益、1 床当たり医業費用は、

業利益率が 2019 年度から 2021 年度にかけて低

これまで見てきた一般病院と同様、増加傾向で

下傾向である。精神科病院では、院内でコロナ

ある。1 床当たり医業収益の増加要因は、診療報

陽性者が出た際、それが閉鎖病棟であれば患者

酬上の特例措置などが考えられる。また、1 床当

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