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薬-1○高額医薬品(感染症治療薬)に対する対応について (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212451_00060.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 薬価専門部会(第198回 1/25)《厚生労働省》
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ゾコーバ錠の薬価収載に向けた論点等(1)
現 状
<高額医薬品となる可能性>
• 令和4年度薬価制度改革の骨子において、「今後、年間1,500億円の市場規模を超えると見込まれる品目が承認された
場合には、通常の薬価算定の手続に先立ち、直ちに中医協総会に報告し、当該品目の承認内容や試験成績などに留意
しつつ、薬価算定方法の議論を行うこととする。」とされている。
• COVID-19の感染者数については、これまで年に2~3回程度(3年間に7~8回)のピークが発生しており、感染者数
はピークごとに拡大傾向にあるが、同時に重症化率なども変化しており、今後の感染動向や治療薬の投与動向を見込
むことは困難である。仮に今後も感染が収まらず感染者数が増大を続け、さらに感染者に占める本剤の投与割合が大
きく上昇することがあれば、ゾコーバ錠の年間市場規模が急激に拡大し、1,500億円を超える可能性も否定できない。

<薬価収載時の薬価算定>
• 新規収載時の薬価算定については、類似薬効比較方式を原則とし、比較薬が存在しない場合には原価計算方式による
こととしているが、本剤については、比較薬の候補が存在するものの、対象疾患の類似性(SARS-CoV-2感染症)と
投与対象患者の類似性(重症化リスク因子の有無)のいずれを優先するかによって、比較薬が異なり、それにより算
定薬価が大きく変わってしまう。

<薬価収載後の価格調整>
• 仮に、本剤の市場規模が予測よりも大幅に拡大した場合には、市場拡大再算定等により薬価を適正化する必要が生じ
るが、現在のルールでは、短期間で急激な変動が生じうる感染症の特性も踏まえて迅速に対応することが困難である。
<投与対象者>

• 本剤の投与対象は軽症~中等症患者であり、学会ガイドライン(COVID-19に対する薬物治療の考え方 第15版)にお
いて、「一般に、重症化リスク因子のない軽症例の多くは自然に改善することを念頭に、対処療法で経過を見ること
ができる」ことから、「症状を考慮した上で投与を判断すべき」とされている。

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