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資料3-1 薬学実務実習に関するガイドライン(令和4年度薬学教育モデル・ コア・カリキュラム改訂対応版)~令和6年度入学生からの実務実習について~(素案)(薬学教育協議会提出資料) (4 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/058/gijiroku/1411266_00003.html
出典情報 薬学実務実習に関する連絡会議(第14回 12/27)《文部科学省》
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「基本的な資質・能力」は、その水準を、医学、薬学の進歩に応じて生涯にわたって高め
さん

ていくことが必要であり、それが薬剤師としての生涯研鑽の目標であることも、実務実習
を通じて学生及び指導に携わる薬剤師がともに深く認識することが肝要である。
2)より深く、継続した経験を積める実務実習を目指して
実務実習は、モデル・コア・カリキュラムに示された目標を修得するための効果的・効
率的な学修環境である必要がある。単に業務を体験することが目的ではなく、学修目標の
持つ意義を理解してそれを修得するために、医療現場等でどのような経験を積ませること
が重要であるかを明確に意識すべきである。医療人の一員として、本物の医療現場等で患
者を担当し、薬物治療の経験を積むことで、薬物治療における薬剤師の役割、医療におけ
る薬剤師業務の意義を理解し、薬の専門職として医療現場等で対応できる実践的な能力を
養成する。さらに、学生が医療現場等で実際に役割を担うことによって、やりがいが得ら
れ、モチベーションが向上し、学修効果が高まることを目指す。
医療現場で個々の患者、個々の状況に対応して最も適切であると考える薬物治療等の案
を提示するためには、大学等で学ぶ多くの知識や技能を整理し活用できることが基本とな
る。実務実習は、薬学部教育の中で唯一、実際の医薬品、患者・生活者と共に学修する期
間であり、大学等で学んだ内容がどこまで活用できるかを「実際に行ってみる」ことで評
価することができる貴重な期間である。学生自身が自ら何のために患者を担当し、事例を
経験しているのかその意義を考え、自主的にその経験を振り返り、評価を行うことが必要
である。このような学生の経験を実習施設の指導者がサポートし学生の成長を促すことが
重要となる。
特に重要な薬物治療の個別最適化の実践に関しては、全ての学生がどの実習施設でも代
表的な疾患(がん、循環器疾患、感染症など「D 医療薬学」の「D-2 薬物治療につながる
薬理・病態」に提示された疾患群を参照して医療の現状に則した薬剤師として基本的に学
修が必要と思われる疾患を大学と施設で協議して確認しておく)についての症例を担当し、
薬物治療を経験できることに重点を置く必要がある。また、最低限共通して「臨床」経験
してほしい内容は学修目標、学修事項を参考に大学及び実習施設で協議して、学生が実習
施設によって担当できる症例や経験できる事例等に差異が生じるが、大きな偏りがないよ
うに努める必要がある。
また、どうしても見学型の実習にならざるを得ない場合は、学生が医療現場等で観察し
たことを記録し、指導薬剤師との振り返りや議論で学びを補完する必要がある。
なお、実務実習の進め方については、学生が学ぶべき医療現場等での患者・生活者の症
例や事例の経験を中心とした基本的な内容を基本に、学生や施設の状況に合わせた個別内
容も大学と連携・協議しながら進めることとし、全ての学生が混乱なく実務実習を行うこ
とができるよう配慮していく必要がある。
3)大学・病院・薬局の連携
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