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2021年度(令和3年度)介護医療院の経営状況について(PDF) (7 ページ)

公開元URL https://www.wam.go.jp/hp/keiei-report-r4/
出典情報 2021年度(令和3年度)介護医療院の経営状況について(9/29)《福祉医療機構》
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2022-004

50.0%であった。同様に、Ⅱ型の黒字施設では

くに低くなっている要因といえるだろう。この

46.7%、赤字施設では 30.8%であった。人材不

ことから、経営改善には適正な人員配置が必要

足のため、加算の算定の有無にかかわらず、職

であるといえよう。

員の賃金の改善を進めている施設も多いとみら

人件費率以外では、経費率にも相当の差があ

れるが、介護職員処遇改善加算や介護職員等特

る。内訳を確認したところ、リース料や水道光

定処遇改善加算は報酬単価も高く、算定できれ

熱費、委託費で差がみられた。赤字施設では、最

ば施設の持ち出しを抑えつつ飛躍的に処遇改善

近の物価高騰などで大変な環境にのなかでも、

を図ることができる。当然、算定すれば必ずし

コストカットなどに既に取組まれているものと

も黒字化できるというものではないうえに、病

思料するが、黒字施設との差があることからま

院や診療所に併設している介護医療院では、勤

だ改善の余地はあるのではないだろうか。

務施設による賃金の不公平感といった課題もあ
る。しかし、黒字施設・赤字施設で算定率に差が

3.2

あることは事実であり、可能な限り算定に向け

人件費率と入所利用率の分布

人件費率が 73.0%以上、もしくは入所利用率
が 92.9%以下の赤字施設は改善の余地あり

て取組んでいくことが望ましいと言える。
費用面では、人件費率に大きな違いがみられ
る。そこで、入所定員 10 人当たり従事者数を比

2021 年度の経営状況をもとに、人件費率と入

べてみると、Ⅰ型の赤字施設の入所定員 10 人当

所利用率の分布から、黒字施設・赤字施設の分

たり従事者数は、黒字施設と比べ 1.43 人も多く、 岐点を探っていきたい。
Ⅱ型の赤字施設は同様に黒字施設よりも 1.71

Ⅰ型の黒字施設の人件費率は、図表 6 のとお

人も多く配置していた。Ⅱ型の赤字施設は、入

り平均が 57.8%であるものの、実際には約 50%

所利用率が低いことも相まって適正な職員配置

から約 72%までばらつきがある(図表 7)。Ⅱ型

になっているとは言いがたく、事業利益率がと

の黒字施設に至っては、約 43%から約 73%ま

(図表 7)2021 年度

人件費率と入所利用率の分布

Ⅰ型・黒字

Ⅰ型・赤字

Ⅱ型・黒字

Ⅱ型・赤字
(平均入所利用率)

40
45
50



(平均人件費率)

人 55
件 60

率 65
70





75
80
85
90
70

75

80

85

90

95

100

入所利用率(%)
注)グラフ中に示している平均入所利用率と平均人件費率は、図表 1 の 2021 年度の数値である
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