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【参考資料2】 (2 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26881.html
出典情報 厚生科学審議会 会感染症部会(第63回 8/1)《厚生労働省》
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複数または不特定多数との性的接触があった者

なお、常在国外で報告されている症例については、これまでに知られているサル痘の症状
の特徴とは異なる所見があることが報告されており、注意が必要である。


諸外国では症例の探索、感染経路の調査が行われている。我が国では諸外国での知見を
注視していくとともに、国内サーベイランスの強化させていく。患者発生時には積極的疫
学調査により実態を速やかに明らかにする必要がある。また、適切に対応すれば感染拡大
の封じ込めが可能な疾患であるので、注意喚起、早期の患者発見と対応が重要である。



特定の集団や感染者、感染の疑いのある者等に対する差別や偏見は、人権の侵害につな
がるため、客観的な情報に基づき、先入観を排した判断と行動がなされるべきである

サル痘について


サル痘は、サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患である。感染症法では 4 類感染症
に位置付けられている。主にアフリカ中央部から西部にかけて発生しており、自然宿主は
アフリカに生息するげっ歯類が疑われているが、現時点では不明である。潜伏期間は通常
7~14日(5~21日)とされる。症状は発熱と発疹を主体とし、多くは 2~4 週間で自然
に回復するが、小児等で重症化、死亡した症例の報告もある。
詳細については国立感染症研究所「サル痘とは」を参照のこと。

国外の状況


2022 年 5 月 7 日以降、欧米を中心とした各国からサル痘患者の報告が続いている。
2022 年 5 月 7 日に、英国は常在国であるナイジェリア渡航後のサル痘患者の発生を報
告した。以降、英国内では流行国への渡航歴や患者への接触歴のないサル痘症例が報告
され、7月4日時点で、1,351 例が報告されている(UKHSA, 2022)。また、英国を含む
世界保健機関(WHO)に加盟している 59 の国と地域から、7 月 4 日時点で、1 月 1 日
以降に診断された 6,027 例の確定症例が報告されている。この中には常在国であるア
フリカ地域からの報告も含まれている(WHO, 2022a)。6,027 例のうち、4,920 例
(82%)は欧州から報告されており、常在国外では前例のない規模の流行が継続してい
る。
WHO は 6 月 23 日に国際保健規則(IHR)緊急委員会を開催し、IHR に基づく「国際的
に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に該当するか議論したが、この時点では
PHEIC には該当せず、今後の発生状況を注視し、状況に応じて再検討を実施する方針と
なった(WHO, 2022b)。

©National Institute of Infectious Diseases, Tokyo, Japan, 2022.

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