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【資料2】HTLV-1の感染症法上の取り扱いについて (3 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26447.html
出典情報 厚生科学審議会 会感染症部会(第62回 6/29)《厚生労働省》
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HTLV-1の感染症法上の取り扱いを検討する小委員会における論点毎のご意見
論点①
○感染症法上で位置づけられている感染症は、「疾病」として規定されているが、ヒトT細胞白血病ウィルス1型(Human T-cell leukemia
virus type1:HTLV-1)についてどのような「疾病」が届出対象と考えられるか。HTLV-1関連脊髄症(HTLV-1 associated
myelopathy:HAM)、成人T細胞白血病・リンパ腫(Adult T-cell leukemia:ATL)等を疾病とするのか。
主なご意見
・疾患としてのHAMやATLの登録だけではあまり意味がなくて、HTLV-1陽性の者が今後どうなっていくか管理していく上で登録する必要
があるのではないか。
・無症状の病原体保有者もやはり可能であれば登録したほうがいいのではないか。
・最初から無症状の方もつかまえるのは仕組み的に難しいのではないか。
・ATLとHAMは入れるべきである、またぶどう膜炎についてはいろいろ議論があるのではないか。
論点②
○感染症法第6条6項9号において、5類感染症について「既に知られている感染性の疾病(四類感染症を除く。)であって、前各号に
掲げるものと同程度に国民の健康に影響を与えるおそれがあるもの」とされているところ、HTLV-1は同程度に国民の健康に影響を与
えるおそれがあると考えられるか。

主なご意見
・小児科の立場は、HTLV-1関連疾患を疾病としての認識を取っていない。比較として挙がっているものにウイルス肝炎のキャリアのB型
とかC型があるが、これは小児科として定期的に肝機能検査も含めてフォローしている。一方で、HTLV-1のキャリアのフォローは今のと
ころは行われていない。
・HTLV-1キャリアは約100万人おり、毎年ATLが約1,000人が約1、2年の間に亡くなる。疾患としての厳しさ、それに関わる膨大な医療
費が必要になることは現実にある。HAMやぶどう膜炎の炎症性疾患に関しても有病率がキャリアのうちの0.3%ぐらいとなっていて、生涯
発症率がHAMの場合は0.3%、ぶどう膜炎は有病率が0.3%で、かなりの割合でそういう病気に悩む方が実際にいることは間違いなく、そ
れが医療費に与えるインパクトも決して小さくはないのではないか。
・2019年の『The Lancet Infectious Diseases』にHTLV-1感染者そのものの健康に対する影響、インパクトは大きいというシステマチッ
クレビューが出て、感染者における、例えばシェーグレン症候群(オッズ比3.25)などの合併が多いとか、あるいはATL以外のリンパ腫
(オッズ比2.76)のリスクが高い等の知見が出ている。

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