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【参考資料1-1】新型コロナワクチンの安全性評価に関する意見(2021年12月24日付け医薬品等行政評価・監視委員会意見) (4 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26381.html
出典情報 医薬品等行政評価・監視委員会(第8回 6/22)《厚生労働省》
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2)死亡以外の有害事象のリスクに関する評価
自治体(市区町村)が保有するワクチン接種台帳のデータを、同じ市区町村が
保有する国保のレセプトデータとリンクすることにより、ワクチン接種者と非
接種者における有害事象の発生率を比較することが可能と考えられる。さらに
複数の市区町村での結果を統合して解析することにより、より大規模な調査が
可能となる。また、都道府県と市区町村の協力を得て、ワクチン接種台帳のデー
タを都道府県レベルで集約し、都道府県単位の後期高齢者医療のレセプトデー
タとリンクすることも可能ではないかと思われる。
以上の調査を行うためには自治体の協力が不可欠であるが、厚生労働省の担
当部局のみならず、政府が積極的な要請を行うことにより、それが実現する可能
性が高まると思われる。
5.おわりに(ワクチン接種に関する国民の信頼を得るために)
冒頭で述べたように、新型コロナワクチンは特例承認制度により承認されて
いることから、通常の審査を経て承認された医薬品よりも市販後の安全対策措
置を強化する必要がある。その意味において、特例承認制度と一体化した市販後
安全対策を制度として設計することを検討すべきとも考えられる。特例承認制
度により承認された医薬品については海外での使用実績も限られていることが
多く、市販後に信頼できるデータを国民に提供できる体制の構築は今後のこと
を見据えても重要であると思われる。また、4.で述べたワクチンでの大規模デ
ータの活用は、安全性評価とともに有効性評価においても活用できると考えら
れ 17,18)、特例承認されたワクチンでは特にその役割が期待できると考えられる。
患者・消費者にとっては、試験・調査の結果に対する信頼性とともに、安全対
策全体のプロセスの保証に対する信頼性が重要である。そのためには、科学的な
アセスメントに基づく判断を行うとともに、それがどのようになされたのか、そ
の過程を広く国民に伝えることが国民の信頼を得るために肝要であると考える。

【出典および注】
1) 厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、薬事・食品衛生
審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)につい
ては、下記サイトを参照.
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-kousei_284075.html

2) 医薬品添付文書「コミナティ筋注」(2021 年 12 月改訂(第 10 版))

https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/ResultDataSetPDF/672212_6313
41DA1025_1_10

3) 医薬品添付文書「COVID−19 ワクチンモデルナ筋注」
(2021 年 12 月改訂(第
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