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【資料2】追加説明資料 (17 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_26217.html
出典情報 救急・災害医療提供体制等に関する ワーキンググループ(第5回 6/15)《厚生労働省》
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医師需給分科会第5次中間とりまとめ(概要)
1.はじめに


医師需給分科会は、人口構造の変化や地域の実情に応じた医療提供体制を構築するため、将来の医師需給推計、医師偏在対策等につい
て 検討を重ね、これまで4つの中間とりまとめを公表し、これらのとりまとめを踏まえて、関係者において様々な取組が行われてきている。本と
りまとめでは、これまでの取組を総括するとともに、令和5年度の臨時定員を含め、今後の医師需給の考え方について整理を行う。

2.医師の養成数と医師需給推計について


平成20年度より地域枠等を中心に、段階的に医学部定員を増員することで、全国レベルで医師数は毎年3,500~4,000人程度増加している。
中長期的な医療ニーズや医師の働き方改革を織り込んだ医師の需給推計を踏まえると、令和11年頃に需給が均衡し、その後人口減少に伴い
将来的には医師需要が減少局面になるため、今後の医師の増加のペースについては見直しが必要である。

3.医師偏在対策の概要について


本分科会の検討を踏まえ、医師養成課程を通じた偏在対策が開始された。都道府県においては、改正医療法・医師法に基づき、医師偏在
指標による医師確保計画の策定等が図られている。また、医師少数区域等での勤務に対するインセンティブの設定や外来医療機能の不足・偏
在に対する対策も講じられている。

4.将来の医師需給に関する本分科会の考え方


中長期のマクロの医師需給の見通しに大きな変化はないと考えられるが、新型コロナウイルス感染症の流行のような事態にも対応できる医
療提供体制の構築が求められている。



このため、今後は、地域医療構想の推進及びマクロの需給推計に基づく医師養成数の見直しに加え、改正医療法により位置付けられた新
興感染症対策が盛り込まれた医療計画とその一部を構成する医師確保計画等の策定を通じて、適切な医療提供体制や適正な医師の配置に
ついて議論を深め、必要な措置を講じていくことが重要となる。



令和5年度の医学部定員については、歯学部振替枠を廃止し、地域枠臨時定員として地域医療や社会におけるニーズに対応するための枠
組みを充実させるために活用することとする。令和6年度以降の医学部定員は、医療計画の策定を通じた医療提供体制や医師の配置の適正
化と共に検討する必要があるため、「第8次医療計画等に関する検討会」等における検討状況を踏まえ、検討する必要がある。

5.今後の偏在対策等に関する提言


地域における医師の確保を図るため、恒久定員を含む医学部定員に、地域の実情に応じて地域枠の設置・増員を進めていく必要がある。



これまで医師需給分科会で議論を進めてきた医師確保計画及び外来医療計画については、今後、「第8次医療計画等に関する検討会」にお
いて、医療計画や地域医療構想と一体的に議論されることが望ましい。



診療科偏在の背景には、医師の専門分化が進んだことが一因として考えられるが、偏在対策を進める上では、限られた医療資源において、
幅広い地域のニーズに対応できる総合的な診療能力を持つ医師を育成することが重要である。



今後はICT・AIの進歩、タスク・シフト/シェアの推進、仕事と家庭の両立のための勤務環境の改善といった医師の働き方改革をめぐる要因も踏
まえる必要がある。
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