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【田中委員提出資料】 (1 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75439.html
出典情報 社会保障審議会 介護給付費分科会(第263回 8/28)《厚生労働省》
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社保審-介護給付費分科会
第 263 回(R8.8.28) 田中委員提出資料
令和 8 年 8 月 28 日
提出者:日本慢性期医療協会 田中 志子

社会保障審議会 介護給付費分科会
会長 岩村 正彦 先生

第 263 回社会保障審議会介護給付費分科会
資料に関する意見
今般ご提示いただいた資料について、介護現場の立場から、特にご検討いただきたい事項を以下の
とおり申し上げます。

1.最低賃金・物価上昇と介護報酬の時間差 (資料 1・2)
今回の最低賃金の大幅な引上げは、介護事業所にとって直ちに職員の賃金へ反映すべきもので
ある一方、介護報酬には即時に反映されません。とりわけ経営体力の乏しい小規模事業所では、報
酬改定や支援措置が実施されるまでの運転資金を確保できるか、深刻な懸念があります。
最低賃金と物価が介護報酬の見直しを上回る速度で上昇する中、公定価格の下で運営する現場
の自助努力は、既に限界に達しつつあります。最低賃金の引上げに連動した機動的な介護報酬の見
直し、または改定までのつなぎとなる財政支援を、恒常的な仕組みとしてご検討いただきたいと考
えます。

2.在宅介護におけるテクノロジー活用の前提整備 (資料 2)
在宅介護におけるテクノロジーの活用は、機器やシステムの導入支援だけでは進みません。特
に山間地では、通信環境の不安定さや地域差そのものが大きな障壁となっています。厚生労働省の
みで完結する課題ではないため、総務省等の関係省庁と連携し、山間地を含む通信インフラの整備
を先行して進めていただきたいと考えます。

3.虐待防止と「開かれた施設」の推進 (資料 3)
感染症流行期以降も、面会時間、人数、マスク着用等について厳しい制限を続けている事業所
が少なくないと聞いています。当グループでは、これらを一律に制限しておらず、利用者・家族か
ら大変喜ばれています。
家族や外部の人の目が日常的に入ることは、虐待の抑止に加え、施設運営の透明性、職員のモ
チベーション、ケアの質の維持にもつながります。感染症の発生など合理的な例外は認めつつ、面
会機会の確保を運営上の責務として明確化し、合理的な理由のない一律の面会制限を見直す仕組み
をご検討いただきたいと考えます。

4.身体拘束と「事故報告」の制度・名称の在り方 (資料 3)
高齢者に生じやすい転倒を、すべて一律に「事故」として同じ枠組みで報告する現行の考え方
は、見直す必要があると考えます。高齢者は、ふらつきがあっても自ら立ち上がり、歩き、生活し
たいと望みます。その尊厳と自己決定を守ろうとすれば、転倒の可能性を完全にゼロにすることは
できません。